御嶽海の「絶対距離感」 相手を苦しめる体の寄せは「生まれ持ってのもの」
2022年01月25日 05:30
相撲
大相撲で「距離感」を生命線としているのが御嶽海だ。現役時代、差し身のうまさで定評があった清見潟親方(元関脇・栃煌山)と鶴竜親方(元横綱)がそろって舌を巻く。「体の寄せ方が抜群にうまい」「あの間合いに入られては防戦一方になる」。近すぎても、遠くになりすぎてもダメ。いつの間にか相手が対応しきれない空間に体を寄せ、一気に前に出る。寸分の狂いもない御嶽海の「距離感」は天下一品だ。しかも低い姿勢を保つから対戦相手は上体が起こされ気味になり、「ついついはたいてしまう体勢にされる」(鶴竜親方)という。優勝を左右する大一番となった初場所13日目の阿炎戦。手足が長く懐の深い阿炎が、御嶽海との距離感に苦しんだ。得意の突っ張りが上突っ張りになり、自分の距離に入り込まれ一方的に押し出されたのだ。
稲見の「距離感」は猛練習で培ったものだが、御嶽海は違う。鶴竜親方はこう話す。「あの寄せ方は稽古や鍛錬でものにするものではない。生まれ持ってのもの」。御嶽海がセンスが良いと言われるゆえんでもある。だが、ライバルがうらやむ特技を手にしても、生かす基礎がなければ大成しない。その原点は故郷の木曽の地で培われていた。(特別取材班)
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