【宮原知子、語る 引退会見(2)】3回転半挑戦「意味があった」「殻を破る1つのステップ」

2022年04月01日 14:50

フィギュアスケート

【宮原知子、語る 引退会見(2)】3回転半挑戦「意味があった」「殻を破る1つのステップ」
<宮原知子引退会見>引退会見に臨んだ宮原知子は宇野昌磨から花束を受け取る(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 フィギュアスケート女子で18年平昌五輪4位の宮原知子(木下グループ)が1日、オンラインで引退会見を行った。
 【宮原知子、語る(2)】

 ――一番、思い出深い試合は

 「これは自分でもずっと振り返っていて、なかなか一つっていうのを選ぶのが難しかったんですけど。まずは一番最初の国際試合、オランダのハーグでの大会だったんですけど、それがものすごく楽しくて。そこから本格的にオリンピックって夢を目指すようになって、もっと海外の試合に出たいって思うようになったので。そこから始まって、どの試合もすごく楽しかったんですけど、グランプリファイナルで『ため息』を滑った時のフリーは、本当に心から自信を持って滑れたなって思うし。その次だと、やっぱり平昌オリンピックの思い出はすごく大きいです」

 ――後輩に託す思いは

 「私自身はジャンプもできて、表現もできて、オールラウンダーのスケーターになりたいっていうのがすごく大きな目標だったんですけれども、もしかするとすごく理想が高すぎたっていうか、そういうところもあったかもしれないので。やっぱり、自分を追い込み過ぎるときもあったのかなって今思うんですけど。もちろん、つらい練習も重要ですし、ただ楽しいだけでは駄目なんですけど、やっぱり自分がスケートをしている楽しさとか、自分がなぜスケートを続けているかとか、そういう自分の気持ちを大切にしてほしいと思います」

 ――最後のシーズンの最初の試合でトリプルアクセルに挑んだ。挑戦で自分の限界を押し上げられたか

 「今、考えるとやっぱり無謀なチャレンジだったなっていうのはちょっとあるんですけど。でも本当に練習では惜しいところまでいってたので、どれだけできるかわからないけど、チャレンジするのも一つの経験として、すごく楽しいんじゃないかなと思って。自分の気持ちのどこかで、一度はあの自分ができないような技をプログラムに入れてみたい夢っていうか、野望みたいなのがあったので、それが1回でもチャレンジできたことは、自分の中では意味があったのかなと思ってます。殻を破る一つのステップとして、かなり大きなステップではあったんですけど、足を踏み込むところまではいけたのかなと思うので。トリプルアクセルの練習を始めて、他のジャンプの安定感というか、自信とかも増えたと思っているので。決してマイナスなものではなかったと思っています」

 ――スケート人生でカナダという国の存在、カナダのスケート文化から何を学んだか

 「まず、私にとってカナダという場所は、スケート競技の人生の中で、第2のステップを踏んだ場所かなと思っています。すごく短い期間だったんですけど、2年間の中で、今までの自分のスタイルとは全く違う、自分で練習計画だったりとか、プログラムしていくプロセスを経験する場所だったので。今までは、ただ言われたことをひたすら自分で練習するっていうことが、自分のやってきた練習だったんですけど、カナダに行って、自分の人間の幅を広げるチャンスをいただけたのかなと思ってます。カナダのスケート文化についてなんですけど、素晴らしいスケーターがたくさんおられて、毎日の練習の中でいろんな選手たちと出会うことができて、いろんな日本にはない、すごく言葉で言うのは難しいんですけど、表現の大きさとかスケーティングの伸びだったりとか、日本とは違ったスタイルのスケートを他の選手たちから、そういう刺激を受けながら滑ることができたので、自分のスケートにもすごく良い影響を与えてくださって。自分のスケーティングに新しい風を吹き込んでくれたと思っています」

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