佐賀女子高 夏の高校総体との“2冠”に挑戦 エース辻中心に春の選抜大会連覇
2022年05月24日 13:04
ソフトボール
紫のユニホームが特徴の佐賀女子ナインに慢心の二文字はない。大きな声を出しながら引き締まった表情で汗を流している。春の選抜大会決勝で山梨学院相手に完封勝利を挙げたエースで主将の辻は「2連覇はうれしかった」と話した。昨夏、準々決勝で長崎商に敗れた高校総体に向け「いい意味で切り替えてやっていきたい」と語った。
佐賀県や福岡県出身の選手を中心に週6日、練習に励んでいる。OGには昨年の東京五輪で金メダルを獲得し、3本塁打で大会MVPに選ばれた藤田倭投手(ビックカメラ高崎)、日本代表の主将を務め最優秀守備選手に輝いた内藤実穂内野手(同)らがいる。辻は「佐賀女子の看板を背負って活躍されている。私たちも負けないように頑張りたい」と目を輝かせる。
1メートル67の長身右腕の辻主将。速球の最速は100キロと決して速くはないが、制球力が持ち味。中学時代のチームメートが速球派で「コントロールなら頑張れそうだな」と制球を意識するようになったという。直球やスライダーなどを武器に打者を封じている。
注目打者は2年生で左打ちのスラッガー、加減愛華外野手だ。選抜大会の決勝では最終回に中堅へ豪快な本塁打を放った。自分の長所について「強打もですし、チャンスに強いところです」とアピール。パワーだけでなくミート力にも自信を持つ。高校に入り飛距離がアップ。ノックなどを受けたことで守備面も「上達したかなと思います」と成長著しい選手だ。
津上さおり監督は昨夏の総体で、準々決勝で敗退したことを例に「絶対王者ではないです。夏を獲らないと。(それに向けて)まだまだ穴は多すぎます」と選手にハッパをかけながら、底上げを図っている。佐賀女子としては初となる春夏制覇へ鍛錬を積む。
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