【元横綱稀勢の里コラム】屋内外に2面の土俵を常設、サウナも備えた名古屋場所の拠点が完成
2022年07月06日 07:00
相撲
二所ノ関部屋も6月30日からお世話になっていますが、快適すぎて驚いています。力士たちは場所が近いので緊張感がありますが、私はホテルのような感覚で旅行に来た気分です。これは1年に1回ではもったいない気もしています。夏合宿など場所以外でも利用すれば、地域の人とも深く交流ができるかなと思います。
土俵は屋内外に2面常設。びっくりしたのは天井の高さ(5、6メートル)。開放感があり、ストレスなく稽古に打ち込めます。何といっても大きいのは水風呂とサウナの完備です。師匠として力士が宿舎の中で全て済ませられるようにとリクエストしましたが、角界では初の試みでしょう。サウナは私も現役の頃からよく利用していました。精神的な効果も期待できるし、夜もぐっすり眠れます。それが部屋の中で体験できるのはありがたいことです。
10日に初日を迎える名古屋場所。私は現役時代、あまり名古屋場所が得意ではありませんでした。独特の暑さもありますし、汗ばんでおっつけが押し切れないなど、気分が乗れないときもありました。だから力士には最高の環境で調整し、力を発揮してほしいです。全員がいい結果を残して、恩返しをしたいと思います。(元横綱・稀勢の里)