ラグビー大阪が始動 「このチームが好き」「期待に応えたい」 思いを胸に3部から再出発
2022年09月06日 19:33
ラグビー
昨季からチームに残るのは、11年から在籍し、拓大卒業後は大阪ひと筋のWTB茂野洸気(33)。今年3月、再編話を聞いたときは心も揺らいだが、徐々に気持ちは切り替えられた。
「最初は戸惑いや驚きはあったけど、ラグビーをできる環境があること自体がありがたいこと。レッドハリケーンズは残って活動を続けるし“ラグビーを続けられる”という考えになった。自分は、このチームで最後までやり通したい気持ちが強いので」
ドコモCS関西の経営企画部に勤務。水曜日は終日で仕事に入るなど、働きながらプレーを続ける。「会社全体でラグビーに対するサポートをしてもらっている。応援してもらっていて、本当にありがたいです」。3部からのリスタートでも、覚悟は決まっている。
「もちろん上(のリーグ)でチャレンジしたい気持ちはあるけど、このチームが好きなので。キャリアを終えるまでこのチームでプレーして、何か一つでも多くのものを残したい。開幕したら、ぶっちぎりで2部に昇格できるように準備していきたい」
31人の選手たちが昨季から残った一方、新たに13人の選手が加入した。その1人が、昨季まで浦安でプレーしていたフランカー栗原大介(32)。ずっと関東で育ち、初めて関西に居を構えることになった。
「家族で大阪に来て、現在進行形で順応中です(笑い)。コムに入ってから10年間、同じチームにいたので。全てが変わったので刺激が大きいです」
今年3月に再編話を聞いたとき、ほぼ引退を決意していた。慶大時代に前十字靱帯を断裂した右膝にずっと痛みを抱えており、年々、状態は悪化。「浦安でのラスト3年ぐらいはほぼリハビリだった」といい、昨季は公式戦の出場がゼロに終わった。ラグビーに別れを告げて社業に専念するつもりだったが、その状態でも、大阪が必要としてくれた。
「ぜひ、大阪で頑張ってもらいたいと言ってくれた。期待に応えたいし、求められているものに応えたいですよね」
選手だけでなく、スタッフも大きく入れ替わった。ただ、全員が「1年で2部昇格」という目標を共有し、本格的に動き出した。
「選手もコーチも変わって、今は土台をつくっている状況。シーズンが始まるまでに新しいレッドハリケーンズの土台を確立したい」。そう茂野が言えば、栗原は「2つのチームが合わさって、お互いの良いところを出し合っていければ。いいチームになるんじゃないかなと思う」とうなずいた。今月末からは合宿に入り、チームの結束を高めていく。
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