駒大、9年ぶり出雲駅伝V!大会新で同校初の3冠へ弾み スーパールーキー佐藤が2区区間賞デビュー
2022年10月11日 04:29
駅伝
1週間前に膝を痛め、不安はあったという。さらに、世界選手権1万メートル代表の絶対エース田沢廉(4年)が1週間前に胃腸炎を発症。最長区間6区に配置される予定の田沢が距離の短い2区か3区を走ることになり、佐藤の区間も決まらなかった。そんな状況下で力を発揮し「自信になった」と話した。
世界で戦える選手になるため、強豪の門を叩いた。田沢に世界選手権の経験を一番しつこく質問し、大八木弘明監督(64)には田沢と同じメニューで練習したいと常に要望。そんな熱い新人に各学年のエース級選手たちも触発され、好循環が生まれた。今大会は全区間で2位以内。圧倒的な総合力で“青学1強”と評されていた勢力図を塗り替えた。
今後も全日本、箱根と駅伝シーズンが続く。「走る距離が長くなるので、もっとレベルアップしたい」と意気込む佐藤に、大八木監督は声をかけた。「ガッツがあったね。田沢と一緒にちょこちょこ練習やらせるから」。その言葉に目を輝かせた18歳のさらなる飛躍が、名門初の3冠の鍵を握っている。
◇佐藤 圭汰(さとう・けいた)2004年(平16)1月22日生まれ、京都市出身の18歳。小3から本格的に陸上を始め、洛南高時代は1500メートル3分37秒18、3000メートル7分50秒81、5000メートル13分31秒19の3種目で高校日本記録を樹立。昨年の全国高校総体は1500メートル優勝、5000メートルは日本人最高の4位。今年8月のU20世界選手権では5000メートル11位。座右の銘は「上には上がいる」。1メートル84、67キロ。