宇野 フリー今季自己ベストで逆転連覇!ファイナル6度目出場へ、ジャンプ完璧求めず4回転3種4本成功

2022年11月20日 04:50

フィギュアスケート

宇野 フリー今季自己ベストで逆転連覇!ファイナル6度目出場へ、ジャンプ完璧求めず4回転3種4本成功
演技を終え笑を見せる宇野(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 【フィギュアスケートGPシリーズ第5戦   NHK杯最終日 ( 2022年11月19日    札幌市・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ )】 男子でショートプログラム(SP)2位の宇野昌磨(24=トヨタ自動車)はともに今季ベストとなるフリー188・10点、合計279・76点で逆転優勝を飾った。今できるベストの演技を見せ、自身6度目となるファイナル(12月、トリノ)出場権を獲得した。男女で準優勝の山本草太(22=中京大)、坂本花織(22=シスメックス)、ペアでGP2連勝を飾った三浦璃来(20)、木原龍一(30)組(木下グループ)もファイナル切符を獲得した。
 調子が不安定の中、やるべきことはやった。演技を終えた宇野は笑い、納得した表情を見せた。「うれしい、悔しいという感情はない。状態が良くないので、たくさんの方に心配かけた。あれ以上はできなかった」。2年連続3度目のNHK杯制覇だが、冷静に振り返った。

 冒頭の4回転ループ、サルコーを成功。不調だった大技フリップの回転が抜け、3回転半にはコンビネーションをつけられなかったが、それは想定内。後半のトーループ2本を含め4回転3種4本は成功し「跳びたいと思っていたジャンプは跳べた」。直前の6分間練習で左足の靴のエッジの位置がずれるアクシデントもあり、「絶対に無理と思った」と演技直前に位置を変更。ぶっつけ本番でやり切り「運が良かった」と胸をなで下ろした。

 現地入り後からジャンプが乱調で、自身に対するいら立ちが目立っていた。17日の公式練習後、ステファン・ランビエル・コーチに呼ばれて10分ほどレストランで話し合った。コーチからは「毎回完璧な状態で臨めることなんてない。完璧を求めすぎないように」と助言を受けていた。

 「僕の原動力は日々充実した練習。それがそがれると、うまく向き合えない」と分析する宇野も「できる範囲で練習したのは事実」と完璧主義の自分を少しだけ認めることができた。

 初優勝を目指す6度目のファイナルへ向けて、今回苦しんだ過程も重要な教訓。「ファイナルまで期間は短い。今日までの練習を生かし、最高のパフォーマンスで挑みたい」。新たな収穫と課題を得て、世界選手権王者がさらなる進化を期す。

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