貴景勝13場所ぶり3度目V「結婚して初だったのでうれしい」 一人大関の責任果たした!さあ綱取りへ
2023年01月23日 04:45
相撲
埼玉栄高の3学年後輩、琴勝峰との相星決戦。相手は平幕。受けて立つ身には想像を絶する重圧がのしかかったが「いろんな人の支えがあっても土俵では自分が戦うしかない。気合入れて最後集中しようと思いました」。激しいぶちかましから先制し、相手の懐に入る。圧をかけながら豪快に左からすくって1メートル89の巨体を投げ捨てた。
21年夏に首を痛め、思うような相撲を取れなくなった。調整ミスで序盤でつまずき、優勝にはあと一歩届かない状況が続いた。それでも懸命のケアで治療を行い、勝負に臨む姿勢を一から築き直した。日頃から「準備」という言葉をよく口にする。勝負で自分の力をいかに発揮できるか。取組が終わって翌日の取組までを準備期間とし、体のケアと相手の研究などに時間を費やした。
場所前は突き押し対策を徹底し、冬巡業では阿炎を指名するなどテーマを持って取り組んでいた。これまで出足の強化に特化してきたが、最近はさまざまなパターンを想定した稽古で相撲の幅を広げている。申し合いでも10番取ったら、すべて違う立ち合いを試み、ぶちかましてからの二の矢の攻めも工夫。この日のすくい投げや10日目の明生戦で見せた小手投げは、その成果。師匠の常盤山親方(元小結・隆三杉)は「この2年間で成長できたところ」と評価する。
地元に凱旋する春場所は綱獲りに挑戦する。「まだまだ謙虚に。明日から稽古はもちろん、ケアの仕方も謙虚になって頑張っていきたい」。人間一人では強くなれないことを痛感した26歳の目の前には、横綱昇進という恩返しのレールが敷かれた。
◇貴景勝 光信(たかけいしょう・みつのぶ=本名・佐藤貴信)1996年(平8)8月5日生まれ、兵庫県芦屋市出身の26歳。中学3年で中学横綱。埼玉栄高3年の14年秋場所に貴乃花部屋から初土俵を踏む。17年初場所で新入幕を果たし19年初場所で新関脇。同年春場所後に大関昇進した。在位2場所で転落し1場所で復帰。18年10月に千賀ノ浦部屋(現常盤山部屋)に移籍。優勝3回。殊勲賞3回、敢闘賞2回、技能賞2回。得意は突き、押し。1メートル75、165キロ。
▼八角理事長(元横綱・北勝海)貴景勝は前に出たのがつながった。大関一人でずっと15日間、結びを務めた。今までで一番価値がある優勝。最高の評価でしょう。簡単にはいかない中でよくやった。責任を果たした。褒めていい。
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