埼玉・稲垣 全勝ターンで100キャップ飾った!妻・新井貴子から花束でついに“笑った”!?「幸せ」
2023年02月19日 04:45
ラグビー
FW第1列のプロップは点取り屋で目立つバックスと違い、縁の下の力持ち。「(味方が)トライを取れた瞬間が、自分の仕事がまっとうできたと感じる」と自負する。敵陣密集で体を張り、4トライを演出。ノートライに抑える堅守でも貢献した。
終盤の“切り札”フッカー堀江が今季初先発した。ロビー・ディーンズ監督による「(稲垣と)長年、フロントローで一緒にやってきたメンバーを選んだ」という節目の試合での粋な計らい。後半1分には敵陣で堀江からパスをもらい、力強いランで約10メートルを突破。「ここに放ってくれると思っていた。堀江さんの背中を見ながらやってきた」と、あうんの呼吸だった。
入団当初から責任感が強い男。その性格はプレーでも表れ、ボールを持つと自らキャリーすることが多かった。当時コーチだったディーンズ監督は、プレーの幅を広げるために戦術的パスを指導。稲垣は「相手を引きつけてパスすることで、より外側にスペースをつくることができると教えてくれた」。前半6分には敵陣22メートル以内で左へ鋭いパス。先制攻撃のリズムをつくり、成長の証を示した。
チームは開幕8連勝の首位ターン。13年の入団から5度の頂点に導いている優勝請負人に、100という数字は通過点に過ぎない。「気を引き締め、模索しながら課題に取り組んでいきたい」。表情が緩んだのは、ほんの一瞬だけ。すぐに戦う野武士の顔に戻った。
≪乱戦両軍でペナルティー33回!中村駿がPOM≫東京SGは、両軍合わせてペナルティー33回という乱戦を制して7勝目。前半7分にフリーキックから速攻を仕掛けて最後はフッカー中村駿が先制トライ。同28分にもラインアウトモールで中村駿が2トライ目を挙げ、プレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)に選ばれた。自慢のバックスリーは相手防御に苦しんだだけに、田中澄憲監督は「特にFWが頑張った。こういう(接戦の)試合を勝って学ぶことが、大きな財産になる」。スクラムでもペナルティーを奪うなどFWを統率した中村駿は「ヒットからパワーを出す強みを出せた」とうなずいた。
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