さよなら「スマイル・キャンディ」 ボミ、ラストイヤーは日本に「感謝の気持ちで」

2023年03月01日 04:30

ゴルフ

さよなら「スマイル・キャンディ」 ボミ、ラストイヤーは日本に「感謝の気持ちで」
練習ラウンドを終え、引き揚げるイ・ボミ Photo By 共同
 今季限りで日本女子ゴルフツアーの引退を発表したイ・ボミ(34=韓国)が28日、公式会見に臨んだ。ラストイヤーとなる今季開幕戦のダイキン・オーキッド・レディース(2~5日、沖縄琉球GC)を皮切りに「御礼ツアー」をスタート。感謝の笑顔を届け、引退試合となる10月のNOBUTA GROUP マスターズGCレディースでの有終の美を誓った。
 「スマイル・キャンディ」は引退を決意してもやっぱり笑顔だった。沖縄の強い日差しを浴びながら練習ラウンドを終えたイ・ボミが会見場へ。「正直、試合の緊張感が凄くて引退することはあまり頭にはないです。一試合が大事になるので良い思い出にできるように」とおどけた。ラストイヤーへ、胸が高鳴った。

 あえて開幕直前に引退を発表した。全国のファンに感謝と笑顔を届けるためだ。魅惑の笑顔と圧倒的な実力で15、16年には賞金女王。通算21勝で一時代を築いた。やり残したことを問われると所属契約を結ぶ延田グループが主催する大会での優勝を挙げた。「あそこでできてないのは心から惜しかったと思う」。今年10月のNOBUTA GROUP マスターズGCレディースが日本での引退試合となる。有終の美を諦めてはいない。

 笑顔で隠した苦悩も吐露した。「18年ごろからスイングにも悩みが出て賞金女王を2回獲った後は目標がなくなった」。性格的に競うことを好まず、人知れず、苦しんだという。それでも当初、28歳までと決めていた競技人生を継続したのはゴルフが好きだからだ。

 永久シードを持つ韓国ツアーでも今季は3試合に出場予定だが「来年、再来年のことは考えていない」と話した。今後、日本ツアーへのスポット参戦の可能性もやんわり否定した。「ツアー選手は皆、努力している。出たい気持ちはあるけど私が遊びで行く、そんな姿はダメだと思う」。これがイ・ボミの美学だった。

 今後は「自由人になりたい」と笑った。「いろんな国に旅行に行きたい。パリとかスイスとか」。日本の女子ゴルフ人気を支え、数々の栄光を築いた13年間。推薦での出場試合は8試合までとなるが「全試合で予選を通過して感謝の気持ちで終わりたい」とイ・ボミ。笑顔に満ちた「御礼ツアー」が幕を開ける。 

おすすめテーマ

2023年03月01日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム