国内女子ツアー開幕 地元沖縄出身21歳ルーキー・荒川「100点以上」の2位発進
2023年03月03日 04:45
ゴルフ
昨年11月、プロテストに合格。女子大生プロとなった。オフの1月31日から6日間、中嶋常幸から指導を受ける機会にも恵まれた。インパクト時に体が浮く課題を指摘され、右足の重心を意識している。実家はコースから車で約1時間。前夜は母のショウガ焼きに舌鼓を打った。沖縄の風も体重の乗った打球は苦にしなかった。
ぶっつけ本番の新パターも好感触だ。「前日の練習でも持ってきた2本のパターが全然入らなくて」。急きょ、メーカーから提供されたパターを握った。第1組のトップバッターで「チョロするんじゃないか」というほど緊張した1番で6メートル、11番で8メートル、17番では10メートル近いバーディーパットを沈め、高麗グリーンを攻略した。
趣味は料理とYouTube観賞という。お気に入りは釣った魚をさばいて食べている人の動画。自身でも「スーパーでサバの切り身を買ってきて、さばいたことはあります」とユニークなエピソードで笑わせた。コース外では、ほんわかした一面も持つ女子大生。この日、コース上での“さばき”は完璧だった。
プロデビュー戦で優勝となれば日本人初の快挙となる。中嶋からはショートメールで「ファンを大切にして回りなさい」と激励された。ラウンドが進むにつれ、ファンの声援は増し「多方面にあいさつしなくてはいけなくて」と屈託なく笑った21歳。山下美夢有らと同じ「新世紀世代」からまた一人、新ヒロイン誕生の予感が漂ってきた。
≪日本人初プロデビューVなるか≫プロデビュー戦の荒川が初優勝を飾れば日本人初の快挙。従来の最短記録は笹生優花(当時19歳57日)の20年NEC軽井沢でのプロ2戦目で、佐伯三貴(当時22歳212日)が07年フジサンケイ・レディースでプロ4戦目で優勝した。外国人勢ではアン・ソンジュ(韓国)が10年ダイキン・オーキッド・レディースで日本ツアー初戦で優勝したが、既に韓国ツアーでプロとして活躍していた。
◇荒川 怜郁(あらかわ・れいか)2001年(平13)6月10日生まれ、沖縄県うるま市出身の21歳。5歳でゴルフを始め、コザ高から中部学院大スポーツ健康科学部に進学し、2年時には朝日杯優勝、現在3年生。アマ時代の昨年もダイキン・オーキッド・レディースに出場し、10位でベストアマに輝く。昨年プロテストに合格、同12月のQT(予選会)で4位。1Wの平均飛距離は250ヤード。1メートル70、60キロ。
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