上半身をバキバキに鍛える筋トレ「ディップス」のやり方
2023年05月30日 12:00
胸や肩、上腕三頭筋を鍛えるエクササイズ「ディップス」。肩の筋肉“三角筋”や上腕の裏側にある筋肉“上腕三頭筋”、胸の筋肉“大胸筋”を鍛えることができます。ディップスバーがあれば手軽に行えて効果も高いのですが、筋トレ初心者にはやや馴染みが薄いかもしれません。
ここでは、そんなディップスのやり方とトレーニングポイントを解説します。
ディップスで鍛えられる主な筋肉
ディップスは肩の筋肉である“三角筋”や上腕の裏側にある筋肉“上腕三頭筋”、胸の筋肉“大胸筋”を鍛えることができます。
また、肩甲骨周辺にある小さな筋肉群“インナーマッスル”などを刺激し、肩の関節まわりの安定性を高める効果も期待できます。
ディップスのやり方
ディップスバーを使用します。ディップスバーには手幅を変えられる(広め・狭め)ものがあり、手幅を狭めにすると上腕三頭筋に効かせやすくなるでしょう。
- 両手でディップスバーを握り、カラダを持ち上げます。脚はまっすぐ伸ばすか、ヒザを曲げて後ろで組み、カラダを安定させましょう。
- ヒジを曲げながらカラダを下ろしていきます。ヒジと同じ高さくらいになるまで肩を下ろしましょう。
- 限界まで下ろしたらヒジを伸ばしていき、元の姿勢に戻ります。
上記の動作を繰り返します。
ディップスで鍛えたい部位を変えるには
ディップスは、大胸筋と三角筋、上腕三頭筋のどこをメインで鍛えるかによって、姿勢が異なります。
大胸筋をメインに刺激する場合
大胸筋をメインに刺激したい場合は、上半身の角度を大きく前に傾ける意識で行いましょう。肩甲骨が内転しやすくなり、胸が広がるため大胸筋を刺激することができます。
三角筋をメインに刺激する場合
三角筋をメインに刺激したい場合は、上半身の角度を少し前に傾けて行うとよいでしょう。特に意識しなくても自然と姿勢が作れますので、ディップスは基本的に三角筋を刺激するエクササイズと言えます。
上腕三頭筋をメインに刺激する場合
上腕三頭筋をメインに刺激する場合は、上半身の角度をできるだけ垂直にしたまま動作を行いましょう。上半身の垂直を意識すると、ヒジの関節可動域が大きくなります。
深くカラダを下ろすとヒジに負荷がかかり、痛みを感じることがあるので注意してください。
ディップスの効果を高めるポイント
ディップスをする際には、以下のポイントを意識しましょう。
カラダを下ろす際は肩をすくめない
ディップス初心者は、カラダを下げようとするとヒジを曲げる意識が強くなり、肩をすくめてしまいがちです。肩をすくめてしまうと、肩の可動域が狭くなり、三角筋に効きにくくなります。カラダを下ろすときは肩をすくめないようにしつつ、肩甲骨を内側に寄せるようにしましょう。
カラダを下ろすときはゆっくりと行う
カラダを下ろす際はゆっくり行いましょう。勢いよく下ろすとバランスを崩し、ヒジに負担がかかって痛みが出ることがあります。
また、勢いよく下ろしたところから反動をつけてカラダを持ち上げようとすると、ヒジへの負担がさらに増してしまいます。そのため、動作はしっかりコントロールさせて行うようにしましょう。
動作中にはお腹にしっかり力を入れる
動作中は、しっかり腹筋に力を入れておくようにしましょう。腹筋に力を入れることで体幹を安定させることができ、狙った部分に刺激を入れやすくなります。腹筋に力が入っていないと背中が反れ、腰にも負担をかけてしまいます。
回数よりも可動域を最大限に動かす
回数をこなすことばかり意識していると、カラダを下ろす深さが浅くなります。動作は関節可動域をフルに動かして行いましょう。
自重で負荷が強すぎる場合はマシンを活用する
基本的なディップスは自重で行うものですが、初心者や体力の低い人にとっては強度が高すぎるかもしれません。その場合、体重をサポートして負荷を減らしてくれるマシンを活用してみましょう。自重よりも軽い負荷で行うことができます。
また、体重よりも負荷を高めることも可能なため、上級者も効果的に鍛えることができるでしょう。
手幅を変えて刺激する部分を変える
ディップスバーには、手幅を変えられるものがあります。手幅を広くすることで大胸筋に、狭くすることで三角筋、上腕三頭筋を刺激しやすくなります。
ディップスはチンニング(懸垂)と同様に、自重でもかなりキツいエクササイズです。しかし、動作自体は難しいものではありません。ぜひ肩や胸まわりの強化トレーニングにとり入れてみてください。
[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
・公式HPはこちら
・公式Facebookはこちら
<Text:和田拓巳/Photo:三河賢文>
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