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股関節が硬い原因と、柔らかくする方法。柔軟性を高めるストレッチも

2024年07月17日 09:00

股関節が硬い原因と、柔らかくする方法。柔軟性を高めるストレッチも
股関節がガチガチに硬いと感じていませんか? 股関節の硬さは日常生活に大きな影響を及ぼします。 本記事では、股関節が硬くな…

股関節がガチガチに硬いと感じていませんか? 股関節の硬さは日常生活に大きな影響を及ぼします。

本記事では、股関節が硬くなる原因と、それを改善するための効果的な方法を紹介します。監修はパーソナルトレーニングジムSTUDIO KOMPAS(スタジオコンパス)のトレーナー・山岸慎さんです。

股関節はなぜ硬くなる? 股関節が硬い原因とは

股関節の役割

股関節は体の中心に位置する非常に大きな関節です。

その構造から見ても、多方向に自由に動く関節であり、大きな力を発揮し、動きを生み出す役割を担っています。

股関節が硬くなるおもな原因

股関節が硬くなる原因は、「動かし過ぎ」か「動かさなすぎ」のどちらかです。

とくに多いのは「動かさない時間」が長いことです。この「動かさない」という状態も、重心の取り方が関係しています。

重心の取り方はバランス戦略と呼ばれ、自分の意思でコントロールするのではなく、脳がバランスを取るために関節の位置を瞬時に判断します。

重心の取り方によって姿勢が決まり、その姿勢が動かしにくい関節の可動域を作り出します。その結果、股関節が硬くなってしまうのです。

股関節が硬いと、どんなデメリットがあるのか

股関節の可動域が最適でない場合、本来は股関節が担うべき動きを、隣接する関節が代償することになります。

関節にはそれぞれ「安定して動かす関節」と「自由度が高く大きく動かす関節」という役割があり、動きを代償することで、本来の身体のデザインとは異なる関節の動かし方が求められるようになります。

デザインと違う動きをすることで、アンバランスな筋肉の使い方が習慣となり、姿勢不良やボディラインの不均衡、さらには怪我や不快感を引き起こす身体になってしまいます。

これを防ぐためには、股関節の可動域を適切に保ち、本来の役割を果たせるようにすることが重要です。

股関節が硬い人におすすめの、股関節の柔軟性を高めるストレッチ&筋トレ

初心者向けの簡単なストレッチ

軸脚の太もも前からお腹にかけてのストレッチです。

1. 準備

床に片膝を立てて膝立ちの姿勢を取ります。前脚は90度に曲げて膝を立て、後ろ脚は後ろに伸ばします。

2. 骨盤の位置調整

両手を腰に当て、骨盤をフラットに保つように意識します。骨盤が前後に傾かないように注意します。

3. 姿勢の確認

胸を張り、背筋を伸ばして姿勢を正します。頭はまっすぐ前を向きます。

4. ストレッチ開始

ゆっくりと前方に体重を移動させ、前脚の膝を深く曲げます。後ろ脚の太ももの前側からお腹にかけてストレッチ感を感じるところまで進めます。

5. 保持

この姿勢を30秒から1分間保持します。呼吸は深く、ゆっくりと行います。

6. 解放

ゆっくりと元の姿勢に戻ります。

7. 反対側

反対側の脚も同様に行います。

胸椎の可動域向上ストレッチ

続いて、胸椎の可動域を広げるストレッチも紹介します。胸椎の可動域が低下すると、いくら股関節のストレッチをやっても可動域向上がしにくいためです。

1. 準備

壁に対して横向きに片膝立ちの姿勢を取ります。前脚は90度に曲げて膝を立て、後ろ脚は膝を床につけて固定します。

2. 姿勢の確認

両手を胸の前で合わせ、肘を伸ばします。胸を張り、背筋を伸ばして姿勢を正します。

3. ストレッチ開始

ゆっくりと体を回旋させます。片手は壁に沿って、もう片手は後ろに広げます。

このとき、腰を捻らないように注意し、回旋は胸椎から行います。前足は地面に対して垂直に保ち、安定させます。

4. 保持

この姿勢を20秒から30秒間保持します。呼吸は深く、ゆっくりと行います。

5. 反対側

ゆっくりと元の姿勢に戻り、反対側も同様に行います。

自宅でできる股関節ストレッチおすすめ4選[専門家監修]

股関節まわりの筋肉を鍛える筋トレ

ここからは、股関節の柔軟性と可動域を向上させるためのエクササイズを紹介します。

1. 準備

床に座り、片脚を前に伸ばして、もう片方の脚を内側に曲げます。写真のように、背筋を伸ばし、手を胸の前で組みます。

2. トレーニング開始

前に伸ばした足をゆっくりと浮かせます。そのまま、足を横に広げていきます。

浮かせたままの状態で、写真のように足を後ろに持っていき、膝を90度に曲げた状態で床につけます。

3. 刺激の確認

腰骨の少し下(大腿筋膜張筋)に刺激を感じれば正しい動きです。

4. 反対側

反対側の脚も同様に行います。

気を付けたいポイント

注意点は以下です。

  • 背筋を伸ばし、姿勢を正しく保つことが重要です
  • 無理に広げたり、浮かせたりせず、自分の可動域内で行ってください
  • 呼吸は自然に行い、リラックスした状態で行います

可動域内を自分の筋力で動かすことができるようにすることが、股関節の健康を維持・向上させる上で重要です。

このトレーニングを日常的に取り入れることで、股関節の柔軟性が向上し、姿勢改善や動きの質の向上につながります。

股関節をガチガチにさせないための予防方法は? 日常生活でできるセルフケア

日常生活で気をつけたいこと

股関節が硬くなる要因は、重心の取り方や姿勢によるものが大きいです。このため、足裏や足指を適切に使うことが重要です。

足裏や足指を意識して使うことで、姿勢改善や重心の最適化が図れます。

五本指ソックスやインソールの使用もおすすめです。これらのツールを使うことで、足裏や足指をより意識しやすくなり、適切な重心の取り方が身につきます。

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さらに、適切なケアやトレーニングを行うことも欠かせません。これにより、股関節やその他の関節の動きを改善し、姿勢が良くなり、全体的な身体のバランスが整います。

怪我や不快感を予防し、快適な日常生活を送るために、足裏や足指のケアとトレーニングをぜひ取り入れてください。

デスクワークが多い人の対処法

デスクワークなど、長時間の座り仕事による股関節の硬さを防ぐには、「歩く時間」を増やしましょう。

人間の身体は、長距離移動に適した構造を持っています。しかし、この構造を十分に使わない生活様式が、股関節の硬さを誘発しています。

歩行は、股関節を含む全身の関節や筋肉を自然に動かすため、硬くなりがちな股関節の柔軟性を保つのに役立ちます。

毎日の生活において歩く時間を意識的に増やし、身体本来の機能を活用しましょう。これにより、股関節の硬さを防ぎ、全体的な健康を維持することができます。

股関節を柔らかく保つためにおすすめの運動

股関節をダイナミックに使う種目として、スクワットやデッドリフトは非常に有効です。これらのエクササイズは、股関節まわりの筋肉を強化し、柔軟性を高める効果があります。

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さらに、隣接する関節も求められた動きをすることが重要です。そのため、腹部を安定させるデッドバグなどの種目も副次的に有効です。

これらのエクササイズを組み合わせることで、全身のバランスと安定性が向上し、股関節の健康をさらにサポートすることができます。

監修者プロフィール

トレーナー山岸

2011年からトレーナーとして、モデル・アーティスト・俳優のサポートを行う。現在はJリーガーなどトップアスリートをはじめ、運動初心者まで様々な身体レベルの方のトレーニング指導を行なっている。所有資格NSCA-CSCS

パーソナルトレーニングジム STUDIO KOMPAS渋谷南平台
ストレッチリラクゼーションサロン ESL(エッセンシャル ストレッチ ラボ)

<Edit:編集部>

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