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尊富士が復帰戦白星「一人一人の声援が届いた」大歓声に感謝 右足首負傷から4カ月…復活へ大きな一歩

2024年07月21日 20:42

相撲

尊富士が復帰戦白星「一人一人の声援が届いた」大歓声に感謝 右足首負傷から4カ月…復活へ大きな一歩
<大相撲名古屋場所・8日目>尊富士の下に集まる大勢の報道陣(代表撮影)  Photo By 代表撮影
 【大相撲名古屋場所8日目 ( 2024年7月21日    愛知・ドルフィンズアリーナ )】 右足首のケガで初日から休場していた東十両2枚目の尊富士(25=伊勢ケ浜部屋)が土俵に復帰し、西十両筆頭の阿武剋(24=阿武松部屋)を下した。史上最速優勝(付け出し除く)の歴史的偉業を成し遂げた春場所千秋楽以来119日ぶりの白星。十両最後の取組、場内は大歓声に包まれた。
 復帰戦の相手は、1敗で十両首位の阿武剋。日体大出身で1学年下の元学生横綱とは大学時代に2度対戦しており1勝1敗だった。2021年10月10日の東日本学生リーグ戦で押し出しで勝って以来の対戦。立ち合い鋭い当たりから左四つに組み合うと、右も巻き替えてもろ差し、両下手で休まず攻め続けて一気に寄り切った。「すごい声援だった。優勝した時よりも注目されているので硬くなったけど、自分を信じてやりました」。無心で難敵を退け、復活への大きな一歩を記した。

 春場所14日目に負った右足首靱帯損傷の影響で夏場所は全休。史上最速優勝からわずか1場所という史上最速で十両に転落した。今場所も全休なら幕下転落を余儀なくされるところだったが、8日目から出場。当初は初日からの出場を探って調整を進めていたが、関取衆との実戦稽古が再開できていないため断念した。勝ち越しや十両残留へ向けての星勘定については「もともと考えていない」という。「自分が決めたことなので、出るからには勝つためにやるだけ」。覚悟を決めて復帰の土俵に臨んだ。

 勝負が決まると、場内は割れんばかりの大歓声。「今まで聞こえなかった一人一人の“おかえり”とかの声援が届いた」。土俵に立てる喜び、そして大歓声を浴びる喜びを久しぶりに味わい、かみしめた。
 これで1勝0敗7休。残り全部勝てば関取残留どころか勝ち越し、さらに再入幕の望みも広がる。本人は「無理せずやるだけですよ」と高望みはしないつもりだが、この日の相撲を見る限り可能性はありそうだ。この日初めて大銀杏(おおいちょう)を結った25歳は、進化を遂げた姿をここから見せていく。

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