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「朝バナナ」は健康やダイエットにおすすめ!時間帯別の効果と食べ方

2024年08月22日 09:00

「朝バナナ」は健康やダイエットにおすすめ!時間帯別の効果と食べ方
「朝バナナは健康やダイエットにおすすめ」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。バナナには多くの栄養素が含まれて…

「朝バナナは健康やダイエットにおすすめ」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。バナナには多くの栄養素が含まれており、その効果は時間帯によっても異なります。

この記事では、バナナに含まれる栄養素とその働き、また時間帯別にバナナを食べる効果と注意点について、薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーターの山形ゆかりさんが紹介します。

バナナに含まれる注目の栄養素と働き

バナナは栄養価が高く、消化のいい食材として知られています。100gあたりのバナナに含まれる栄養素とそれらに期待できる効果を見てみましょう。

エネルギー 86kcal
水分 75.4g
タンパク質 1.1g
炭水化物 22.5g
カリウム 360mg
カルシウム 6mg
マグネシウム 32mg
0.3mg
カロテン 56μg
ビタミンA
(β-カロテン当量)
56μg
ビタミンB1 0.05mg
ビタミンB2 0.04mg
ナイアシン 0.7mg
ビタミンB6 0.38mg
ビタミンC 16mg
ビタミンE 0.5mg
葉酸 26μg
食物繊維総量 1.1g
・水溶性食物繊維0.1g
・不溶性食物繊維1.0g

生のバナナ可食部100gあたりの主な栄養成分
(文部科学省「五訂日本食品標準成分表」の数値をもとに筆者作成)

必須アミノ酸のひとつ「トリプトファン」

バナナにはトリプトファンが10mg含まれています。

トリプトファンは必須アミノ酸のひとつで、体内で合成できないため食品から摂取しなければなりません。

トリプトファンを摂取すると、日中に「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンに変化し、さらに夜になると睡眠を促すメラトニンに変化します。

トリプトファンを摂ることで心身をリラックスさせ、睡眠の質を高める効果があるのです。


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食物繊維

バナナには1.1gの食物繊維が含まれています。食物繊維を摂ることで便通改善が期待できます。バナナに含まれる食物繊維は、大半が不溶性食物繊維と呼ばれるものです。

不溶性食物繊維は腸内で便のかさを増し、腸を刺激することで便を排泄します。

カリウム

バナナに含まれるカリウムは360mg。カリウムは体内の余分な水分とナトリウムを尿として排出する働きを持つ栄養素です。その結果、むくみを防いだり血圧を下げたりする効果が期待できるでしょう。

とくに、女性の場合は生理前になるとむくみやすくなったり、便秘になったりする方も多いと言われています。バナナを食べることで、便秘とむくみへの対策が同時にできるでしょう。

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ビタミンB6とビタミンC

バナナに含まれるビタミンのなかでも、とくにビタミンB6とビタミンCが豊富です。

ビタミンB6はタンパク質の代謝をサポートするビタミンです。からだの機能を保ったり、髪や肌や爪を正常な状態に維持したりするでしょう。赤血球がヘモグロビンを合成する際にも必要不可欠な栄養素ですので、貧血を予防することも期待できます。

ビタミンCは細胞同士を結び付けるコラーゲンを生成する際に必須の栄養素です。皮膚や粘膜の健康状態を維持できるでしょう。病気やストレスへの抵抗を高める役割も持ちます。

カロリーが低め

バナナに含まれるカロリーは93kcalです。それほどカロリーが高くないので、ダイエット中にも適した食材でしょう。包丁を使わず、また生のままでも食べられるため、手早く栄養補給したいときにもおすすめです。

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朝バナナのメリットとは

「朝バナナは健康にいい」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。朝バナナのメリットを5つ紹介します。

手軽に食べることができる

前述の通り、バナナは気軽に食べられる果物です。洗ってから食べる必要もないため、忙しい朝に素早く食べたい方におすすめです。

「忙しくて朝食を食べる暇もない」という方は、せめて朝バナナだけでも食べることをおすすめします。

胃腸への負担が少ない

バナナは果肉が柔らかいため食べやすいだけでなく、アミラーゼという消化酵素が含まれています。そのため、胃腸への負担が少ないでしょう。

朝食を摂ると胃もたれを起こしがちな方にもおすすめの食材です。

栄養価が高くカロリーが低い

バナナは栄養価が高いため、食べることでエネルギーを補給できます。

朝にエネルギーが不足していると、1日の活動に影響を及ぼします。手軽に栄養補給できるバナナは忙しい方にもおすすめです。

ダイエット中は、摂取カロリーを気にして朝食を抜いてしまう方もいます。しかし、1食抜くことで次の食事で急激に血糖値が高まり、眠気を催す「血糖値スパイク」を引き起こしやすくなり、ダイエットに逆効果になってしまうことも。

バナナならカロリーが低いので、ダイエット中の方も安心して食べられるでしょう。

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腸内環境を整える

朝食を摂ることで胃腸が刺激され、便意を感じやすくなります。普段は朝食を抜きがちで便秘になる方も、手軽に食べられるバナナを摂ることで、便秘解消によい影響を与えることも。

前述の通り、バナナには食物繊維も豊富に含まれているため、腸内環境を整える効果も抜群です。

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睡眠の質を高める

睡眠の質が低いときは、体内にメラトニンを増やすことが睡眠の質を高める手助けとなります。

メラトニンを体内で合成するためには、トリプトファンというアミノ酸が必須です。トリプトファンがメラトニンに変換されるまでは、14~16時間ほどかかると言われています。

つまり、朝の7時前後にバナナを摂ることで21~23時頃に眠くなり、ぐっすり眠れると考えることができます。

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朝バナナのデメリット

一方で、朝バナナによるデメリットもあります。

身体を冷やす

南国のフルーツであるバナナには、バナナには体温を下げる働きがあり、冷えやすい体質や免疫力の低下を招くことがあります。

冷たい飲み物を飲むよりは心配はしなくてもよいですが、極度の冷え症の方や生理前の女性は少し気にする必要があります。

高カリウム血症を引き起こす恐れがある

バナナにはカリウムが豊富に含まれるため、摂り過ぎることで高カリウム血症を引き起こす恐れがあります。

カリウムの摂り過ぎが長期にわたると吐き気や倦怠感、しびれや動悸、不整脈といった症状があらわれます。

トイレが近くなる可能性

バナナに含まれるカリウムによって、むくみを予防する効果があります。しかし、体内にナトリウムが多くある状態でカリウムを摂取すると、トイレが近くなることがあります。

とくに、前日に塩分を含む食べ物を大量に食べた場合は注意が必要です。

時間帯別で見る、バナナを食べるメリット

では、昼食や夕食にバナナを食べると、どんなメリットがあるのでしょうか。時間帯別に紹介します。

朝に食べる場合

朝バナナの効果は前述の通りです。胃腸に負担をかけずに手軽に食べられるので、1日の栄養補給ができるでしょう。

また、朝に食べることで腸内環境を改善して便秘を解消したり、睡眠の質を高めたりする効果も期待できます。

昼に食べる場合

バナナに含まれる糖質は体を動かすエネルギーになります。

バナナには吸収の速いブドウ糖や果糖、その次に吸収されるショ糖、ゆっくり吸収されるでんぷんなど、さまざまな糖質が含まれています。さらに、糖質をエネルギーに変換する際に必要になるビタミンB1も含まれているので、午前の疲れをとり、午後からも集中したいときにおすすめの食材です。

残業が長くなりそうなときや、仕事や家事をひと段落させてからジムに行くときにも食べやすいですよ。

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夜に食べる場合

栄養補給として活躍するバナナですが、バナナにはリラックス効果もあります。

セロトニンの原料となるトリプトファンやビタミンB6、ストレスへの抵抗を高めるビタミンCが含まれているので、ストレスがたまっているときにもおすすめです。

バナナの効果的な食べ方

バナナを食べるとき、覚えておきたいポイントを3つ紹介します。

食べ過ぎに注意する

バナナの食べ過ぎには注意しましょう。カロリー過多や高カリウム血症を引き起こす恐れがあります。

バナナに多く含まれている不溶性食物繊維は、水に溶けない性質を持つため食べ過ぎると腹痛や腸閉塞の原因になることもあります。1日1本程度にしてくださいね。

冷やしすぎたバナナや冷たいものとの併用は避ける

バナナは身体を冷やす働きをするので、冷たいものと一緒に食べることは避けましょう。食べるときは温かい格好をすることもおすすめです。

女性の場合、生理前や生理中に身体を冷やすと血行が悪くなり、生理痛が重くなる恐れがあります。生理痛が重い方は、生理前の冷えたバナナは避けたほうがよさそうです。

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食事をバナナだけにしない

バナナは栄養価が高い食材ですが、食事をバナナだけにすると栄養バランスが崩れてしまいます。

たとえば、バナナに含まれるタンパク質は少量です。バナナだけを食べているとタンパク質が不足し、栄養バランスが崩れる原因になります。その結果、筋肉量が減り基礎代謝が低下し、太りやすくなる可能性があります。また、免疫力が低下し、風邪を引きやすくなることも。

バナナに限らず、他の栄養素も摂取して、バランスの取れた食事を心がけましょう。

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監修者プロフィール

あんしん漢方薬剤師 山形ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューも開発。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。

<Edit:編集部>

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