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“名手”市原弘大の即効レッスン ⑩上げるアプローチ

2024年08月23日 12:00

ゴルフ

“名手”市原弘大の即効レッスン ⑩上げるアプローチ
ボール位置は左足爪先の前。フェース面は目標にスクエアに合わせ、ほぼスクエアスタンスに構える。両手は左足太腿内側の前 Photo By スポニチ
 グリーン周りのアプローチでは、ボールを上げて対処する状況も少なくありません。市原弘大プロによれば、ボールを無理に上げようとはせず、サンドウエッジ(SW)のように自然とボールが上がるクラブを使用するべきだと言います。その際、アベレージゴルファーはスイングが小さくなりがちなので要注意。ポイントはSWのバンスを利用することです。
 ボールを上げるといっても、いろんな状況があります。自分の身長よりも高く上げる状況でなければ、わざわざロブショットのような難しい打ち方をする必要はありません。ロフトの大きいSWを使えば、通常のアプローチと同じように打ってもある程度の高さが出るからです。

 基本的にボールを上げるアプローチでミスをする人には、すくい打つ傾向があります。自分の操作によって上げる意識が強いと思われますが、ボールの下からヘッドを入れることで、ダフリやトップなどのミスを誘発します。

 また、ルックアップも要注意です。インパクトの前に顔が上がってしまうため、上体が起き上がり、クラブヘッドがボールまで届かず、ボールの頭を打ってしまいます。さらに、ダウンスイングでスイングスピードを緩めることも避けましょう。たとえバックスイングが大きくても、SWはロフトが大きいので、ボールは高く上がるだけです。それをこんなにバックスイングを大きくしてもいいのかと思い、ダウンスイングでスイングスピードを緩めると、ボールの手前をダフってしまいます。多少大きめのバックスイングをとり、しっかりとフォロースルーまで振り抜きましょう。

 アドレスではSWのクラブフェースを開かず、スクエアに構えましょう。ボールを左足爪先の前にセットしたら、ほぼスクエアスタンスで構えます。両手の位置は左足太腿内側の前になるので、ややハンドレートになります。ハンドファーストに構えると、SWのロフトが立ち、ボールが上がりにくくなるので気をつけましょう。

 アッパーブローのスイング軌道はNGです。レベルブローというよりも、軽いダウンブローになります。ボールの少し先にあるターフを薄く削るつもりでスイングして下さい。

 ボールをクリーンに打とうという意識も捨てましょう。SWにはバンスといってソールが少し膨らんだ部分があります。フェースを閉じてさえいなければ、このバンスを利用できます。極端な話、ボールの20センチ手前にヘッドを下ろしても、芝の上をバンスが滑ってくれるので、ボールをフェース面で拾うことができます。そのままロフトどおりにボールを上げてくれる分、砲台グリーンにも十分対応できます。

 ボールをクリーンに打つ意識が強いと、極端なダウンブローとなり、ボールの上部を打ってしまうのでトップなどのミスが出るので気をつけます。もちろん、いくらボールの手前にヘッドを下ろしても、すくい打つ人はバンスを利用できません。ボールの手前にヘッドを下ろしたら、そのままボールまでバンスを滑らせましょう。

(取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)

 ◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。

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