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“名手”市原弘大の即効レッスン ⑮逆球の修正

2024年11月01日 12:00

ゴルフ

“名手”市原弘大の即効レッスン ⑮逆球の修正
無理に右脇を締めようとすると、右肩が下がり、アウトサイドからクラブを下ろしやすい Photo By スポニチ
 アベレージゴルファーにとって、ティーショットでのOBは避けたいものです。ところが、自分ではOBゾーンを避けているつもりなのに、ボールは吸い込まれるようにOBゾーンへ。そういう経験はありませんか?市原弘大プロによれば、その理由は自分がイメージしたスイングと実際のスイングに大きな差があるからだと言います。まずはアドレスの向きを少し変えることから始めましょう。
 例えば右サイドにOBゾーンがある場合、軽いフックを打つと、セーフティーゾーンにボールを打つことができます。ところが、そう思って打ったボールがまさかのスライスに。その原因はどこにあるのでしょうか。ひと言で説明するなら、自分がイメージしたスイングと実際のスイングの動きが乖離(かいり)していることにあります。

 おそらくフックを打とうする人は、インサイドアウトのスイング軌道でクラブを振ろうとしているはずです。ところが、実際はアウトサイドインの軌道になっていることが少なくありません。

 ありがちなのが、右脇を締める動作です。ダウンスイングの切り返しで無理に右脇を締めようとすると、右肩が下がり、クラブフェースが開いて下りてきます。この時点で体の開きが早いと、アウトサイドからクラブが下りてくるため、スライスが出ます。

 むしろ、右脇を締めようとは思わず、体の正面でインパクトを迎えることを意識したほうが、体の開きを抑えることができて、インサイドアウトの軌道で振りやすくなります。

 また、左サイドがOBゾーンでスライスを打ちたいときに、フックが出る人もいるでしょう。アベレージゴルファーの場合、アウトサイドインの軌道で振ること自体は難しくありませんが、クラブフェースの向きに要注意です。ダウンスイングで右手が強すぎたり、体の回転が止まったりするとインパクトでフェースが被り、ボールはそのまま左に打ち出され、なおかつ左に曲がります。この場合も体の開きが早過ぎると、フェースが被りやすいので、できるだけ体が正面を向いた時にインパクトを迎えるようにしましょう。

 体が開きやすい人の対処法としてお勧めしたいのが、スタンスの向きです。一般的にスライスを打つ時はオープン、フックを打つ時はクローズスタンスに構えるのが良いと言われています。これはあくまでもバックスイングで体が十分に捻転できる人に対してのセオリーです。体が硬く、うまく捻転できないのであれば、常にクローズドスタンスに構えた方がいいでしょう。

 最初からクローズに構えていれば、多少の捻転でもしっかり回った形になります。その分、ダウンスイング以降で、体の開きが早くなることも防げるので、体の正面でボールをとらえやすくなります。

 スライスのときでもクローズでいいのかと思うかもしれませんが、目の前の木を避けるように大きく曲げるわけではないので、問題ありません。むしろ、スライスを意識し過ぎると、当たりが薄くなり、飛距離ロスにつながります。ティーショットですから、ある程度ボールをしっかりつかまえるためにも、クローズに構える方がいいでしょう。

(取材協力=カレドニアン・ゴルフクラブ)

◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。

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