マー君直訴「最後まで行く」第7戦ブルペン待機の可能性も
2013年11月03日 06:00
野球
マー君が負けた!コナミ日本シリーズ2013は2日、第6戦を行い、球団初の日本一に王手をかけていた楽天は田中将大投手(25)が先発したが、巨人打線に12安打を浴びて今季ワーストの4失点。昨年8月19日以来の黒星を喫し、昨季からの連勝は30で止まった。来季、メジャーへ移籍することが確実な右腕が、最後に見せたプロ入り最多160球の熱投。東北に夢を与えてきた絶対エースの思いを受け継ぎ、楽天は3日に運命の第7戦に臨む。
マウンドで田中は冷静だった。「どうすれば球場が盛り上がるか…」。日本球界への惜別になるかもしれない1球。まい夫人はスタンドで目を潤ませていた。9回2死二塁で打者は高橋由。プロ最多の160球目は152キロの剛速球だ。空振り三振。試合は負けた。昨年8月からの連勝は「30」で止まった。それでもエースは意地を見せた。
「甘い球を確実に打たれた。大事な試合で力のなさが出た。まだまだヘタクソだということ」
言い訳はしなかった。完投勝利を挙げた27日の第2戦(Kスタ宮城)から中5日。だがWBC、レギュラーシーズンの激闘も重なり、疲労はピークに達していた。2点リードの5回、最後に黒星を喫した昨年8月19日の西武戦(西武ドーム)以来となる1イニング5被安打で3失点。決勝打を許した高橋由は、内角を狙った直球がシュート回転して甘く入った。6回にも1点を失い、防御率1・27だったエースが今季ワーストの4失点を喫した。
7回を投げ終えて首脳陣に「代わるか?」と打診された田中は「最後まで行きます」と直訴した。この日は、ちょうど9年前だった04年11月2日に楽天のプロ野球界への新規参入が決まった日でもあった。いい時も、悪い時も笑顔で支えてくれた最愛のまい夫人もスタンドで観戦していた。野球の神様が用意してくれた最高の舞台。たとえ何失点しようが、何球を投げようが途中で降板する気はなかった。
約1年3カ月ぶりの黒星。しかし「田中伝説」が色あせることはない。今季は開幕から無傷の24連勝。優勝が決まった9月26日の西武戦(西武ドーム)は1点リードの9回を締めた。ロッテとのCSファイナルSも1勝1セーブ。突破を決めた10月21日の第4戦では再び胴上げ投手となった。これだけは言える。田中がいなければ東北悲願のリーグ優勝はなかった。
星野監督も国内最後の登板と悟っていたのかもしれない。エースの志願の完投に「代われといったのにエースの意地があったんだろう。最後の最後に黒星がついたけど、この1年間感謝してます」とコメント。さらに「ファンの前で投げるのが最後という思いがあったんじゃないか。テレビを見ている人、お客さんは田中の負けを見たんだから本当に幸せ」と締めくくった。
3日に行われる第7戦のブルペン待機の可能性を問われた田中は「自分にできることをやりたいです」と否定しなかった。160球を投げて中継ぎ陣を休ませた。泣いても、笑っても、最後の決戦。一丸で勝つ。
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