大谷「3番・DH」で219日ぶり復帰!豪打&初打点、「SHO TIME」2019幕開け

2019年05月09日 02:30

野球

大谷「3番・DH」で219日ぶり復帰!豪打&初打点、「SHO TIME」2019幕開け
<エンゼルス・タイガース>フルスイングでフェースガード付きヘルメットを飛ばす大谷(AP) Photo By AP
 【ア・リーグ   エンゼルス5―2タイガース ( 2019年5月7日    コメリカ・パーク )】 メジャー2年目の「SHO TIME」が幕を開けた。エンゼルスの大谷翔平投手(24)が7日(日本時間8日)、敵地タイガース戦で219日ぶりに実戦復帰した。「3番・DH」で先発出場し、4打数無安打、1四球と安打は出なかったが、3回に遊ゴロで1打点を記録。7回の三直では持ち味の逆方向への強い打球を披露し、ブラッド・オースマス監督(50)は今後も3番での起用を明言した。
 体をギリギリまで開かず、バットを最短距離で走らせた。7回1死二塁。大谷の打球はすさまじい勢いで三塁線寄りへ飛んだ。三遊間に寄っていた三塁手カンデラリオが飛びつき好捕したが、敵地もどよめく火を噴くようなライナーだった。

 「ヒットになっていないのでそこまで捉えたという感じはない」

 冷静に振り返ったものの、これこそ大谷が調子のバロメーターとする逆方向への力強い打球。4打数無安打で2三振ながら、3回は遊ゴロで今季初打点を挙げ、9回は四球を選び追加点への好機を演出した。「最後の打席の方が僕的には良かった。ああいう打席を積み重ねていければ4打席目の打球(三直)も安打になる」。今後への手応えをも得た。

 大谷が花巻東時代に日本ハムの山田正雄GM(現スカウト顧問)に二刀流の可能性を見いだされたきっかけも、12年春のセンバツで大阪桐蔭・藤浪(現阪神)から放った三直。20年の二刀流復活に向けての第一歩としたのも、また三直だった。

 試合後には素直な心境も吐露した。「楽しかった。明日分からないですけど、無事終わって、また明日を迎えられそうなのは良かったかなと。ちょっと安心もしてます」。昨年9月30日のレギュラーシーズン最終戦以来の実戦でマイナー戦を経ずに復帰。昨年10月に受けた右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)の影響を感じさせなかった。

 ブラッド・オースマス監督は「四球も取れたし、三塁への打球(三直)も良かった」と称賛。「このまま左右どちらの投手でも3番で起用し続ける」と、引き続きの3番起用を明言した。「雇われた時から(決めていた)」という、大谷の3番構想。今後も相手投手の左右にかかわらず3番に固定する考えだ。現役最強打者トラウトの後ろを打つ3番打者。欠けていた最重要ピースが埋まった。

 3月21日に現役を引退した元マリナーズのイチロー氏(現・会長付特別補佐兼インストラクター)には、将来のサイ・ヤング賞と本塁打王で「世界一にならないといけない選手」とハッパを掛けられた。現在唯一の日本人野手として今季のスタートを切った大谷は「引退会見も見た。(その言葉を)自分で糧にして頑張りたい」。感謝の気持ちを胸にバットを振り続ける。(柳原 直之)

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