令和の怪童 ヤクルト・村上宗隆が残した驚異の足跡
2019年11月07日 09:00
野球
迎えた2年目の今季は3月29日阪神との開幕戦(京セラドーム)に先発出場した。4回には先制の右犠飛で1打点。チームは1―2で敗れたが、唯一の打点を挙げ幸先のいいスタートを切った。シーズン1号は4月4日のDeNA戦。チーム6試合目で飛び出した。7月3日の広島戦では自身初の満塁本塁打。19歳5カ月での満塁弾は歴代7位タイの年少記録となった。8月12日DeNA戦では逆転サヨナラ本塁打。19歳6カ月でのサヨナラ本塁打は53年4月22日森下正夫(南海)の19歳7カ月を抜く史上最年少と記録男ぶりを発揮。10代で満塁本塁打とサヨナラ本塁打の両方を放ったのは村上しかいない。
ただし、三振はリーグ最多の184。勝負強さがある半面、もろさも同居した。シーズン最多三振は93年ブライアント(近鉄)の204だが、セ・リーグでは04年岩村明憲(ヤクルト)の173を上回るワースト新記録になった。打率・231もリーグ最下位。2リーグ制後、10代の打率最下位は50年山下健(阪急=19歳・180)、88年立浪和義(中日=19歳・223)に次ぎ31年ぶり3人目だった。
それでも36本塁打は天性のスラッガーの証。打率最下位で30本塁打以上は74年ジョーンズ(近鉄=・226、38本)、77年ブリーデン(阪神=・236、37本)、80年王貞治(巨人=・236、30本)、87年ランス(広島=・218、39本)、01年マクレーン(西武=・247、39本)、11年バレンティン(ヤクルト=・228、31本)に次ぎ7人目と珍記録もお任せだ。
入団2シーズンで村上がマークした本塁打は37本。50本塁打まであと13本に近づいている。昨年村上が13号を打ったのはチーム51試合目。今季終了時で通算149試合だから、来季同じペースで本塁打を積み上げればちょうど通算200試合目に50本塁打に到達する。過去、50号の最速到達試合ペースは86年秋山幸二(西武)の207試合。次いで清原和博(西武)226試合、54年中西太(西鉄)236試合と続く。村上が最速記録を塗り替えるかもしれない。
来季は20歳を迎える。シーズン40本塁打の最年少記録は63年王貞治(巨人)、85年秋山幸二(西武)の23歳シーズン。同じく100打点は18年岡本(巨人)の22歳シーズンとなっている。ともにクリアすれば大幅更新となるだけに期待が膨らむ。
今季は0ストライクでは打率・438、14本塁打、40打点。1ストライクだと打率・302、14本塁打、27打点と好成績。それが2ストライクからは打率・149、8本塁打、29打点と打率の落ち込みが顕著だった。秋季練習では腰を痛め、チームから離脱したが、幸い軽症とのこと。来季は追い込まれてからどう打撃の精度を上げるか注目したい。(敬称略)
◆宮入 徹(みやいり・とおる)1958年、東京都生まれ。同志社大卒。スポニチ入社以来、プロ野球記録担当一筋。94年から15年まで記録課長。
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