広島・誠也 「つなぎの4番」宣言 一体感の旗印役「野球は一人が打ったから勝てるスポーツではない」

2020年06月18日 05:30

野球

広島・誠也 「つなぎの4番」宣言 一体感の旗印役「野球は一人が打ったから勝てるスポーツではない」
片手でティー打撃する鈴木誠 Photo By スポニチ
 広島・鈴木誠也外野手(25)は17日、19日に開幕する2020年シーズンに向け、勝負どころを見極めた上で「つなぎの4番」になる必要性を強調した。2年ぶりの覇権奪回へ、佐々岡監督が掲げる「一体感」の旗印となる覚悟だ。
 今季の打線のテーマは「4番」を打つ男にも当てはまる。春先から朝山打撃コーチが強調し続けてきた「つなぎの攻撃」。鈴木誠は「もちろん、決められるところは決めたいのが普通」と前置きしたうえで、つなぎの重要性を語る言葉は重かった。

 「(野球は)一人が打ったから勝てるとか、一人が目立つから勝てるというスポーツではない。みんなが“一人ではない”という意識でやっていれば、必然的にそういう(つなぐ)行動につながると思う」

 一発長打も期待されることを理解しながら、ときには“つなぎの4番”にもなる。「打撃だけではなくて、いろんな面でみんなで力を合わせていくことができれば、自然と打撃にもつながるし、守備などいろんなところにつながる。決して打撃だけつなごうというわけではない」。攻撃面での貢献だけではなく、チームを思う姿勢をナインに求めた。

 佐々岡監督が就任直後から掲げ続ける「一体感」は、鈴木誠の思いと重なる。「野球というスポーツは、9人だけでなく、いろんな選手がベンチにいて、そういう人たちが一体となって戦う団体スポーツ」。リーグ4連覇を逃した昨オフには「優勝している時は、自分のことだけを考えている選手は少なかった」と口にしたこともあった。再び自己犠牲の精神を植え付けようと、一体感の旗印になる覚悟なのだろう。

 2日に再開された練習試合では33打数9安打の打率・273。開幕延期、無観客試合など異例の調整に頭を悩ませた。「普通にやっていたらモチベーションも上がらないし、高ぶってくるものもないと思うので、そこは自分次第だと思う」。

 迎えるシーズン開幕を明日に控え、球界だけでなくスポーツ界全体を思った。「高校野球など、いろんなスポーツがなくなっている。やると決まった以上は、試合がないスポーツ選手たちのためにも、しっかりやらないといけないという気持ちはある」。どこまでも献身的な姿勢が、V奪回への道筋となるはずだ。(河合 洋介)

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