【運命を待つドラフト候補】名古屋学院大・宮本ジョセフ拳 先頭打者弾が売りの“野球版サニブラウン”

2020年10月24日 05:30

野球

【運命を待つドラフト候補】名古屋学院大・宮本ジョセフ拳 先頭打者弾が売りの“野球版サニブラウン”
名古屋学院大の宮本ジョセフ拳外野手 Photo By スポニチ
 プロ野球ドラフト会議は26日に開催される。新型コロナウイルス感染拡大の影響でアピール機会が減少する中、運命の時を待つ候補選手を紹介する。今回は、名古屋学院大の宮本ジョセフ拳外野手(21)。
 中央球界では無名の隠し玉的存在が「野球版サニブラウン」の宮本ジョセフ拳だ。3年前に他界したガーナ人の父と日本人の母を持つ日本生まれの日本育ちは、陸上男子100メートルの日本記録保持者であるサニブラウンと同じ。英語の成績は「3くらい」と笑うが「enjoy life」をモットーにする明るさは、いつも笑顔だった父親譲りだ。

 野球人生におけるターニングポイントとなったのが豊川高3年の6月。高崎健康福祉大高崎との練習試合で4番に抜てきされ「夏にベンチ入りできるか、ラストチャンスだと思った」。力が入った1、2打席目は凡退し「気軽にいこう」と半ば諦めの境地で迎えた第3打席で初球を弾丸ライナーで本塁打にすると続く打席でも二塁打を放ち「4番・右翼」を獲得。ここ一番での勝負強さを発揮する一方で、切り替えの大切さを学んだ。

 大学では主に1番を打ち、オープン戦を含め大学通算20本塁打のうち「半数近くを締める」というのが先頭打者本塁打。今秋の愛知大学2部Bリーグでも開幕戦から2試合連続で先頭打者弾を記録し「集中力」と「初見の投手への対応力の高さ」を示した。自身は「(初回の打席では)先頭は間が空くしリズムが取りやすい」とあっけらかんと話す。

 右打席から逆方向への本塁打が多いのも特長で「中3で野球部を引退後、10キロ太ったら強くなっていた」という遠投110メートルの肩に高校1年まで8秒3だった50メートル走はランニングメニューに力を入れた結果、5秒9まで縮めた身体能力の高さも魅力。サニブラウンの走りに負けない「インパクト」あるプレーで魅了する。 (田中 想乃)

 ◆宮本ジョセフ拳(みやもと・じょせふ・けん)1999年(平11)3月24日生まれ、三重県四日市市出身の21歳。小1から中部野球少年団で野球を始める。橋北中では四日市ボーイズでプレーし外野手兼捕手。豊川では2年秋からベンチ入り。3年夏は愛知大会3回戦敗退で甲子園出場なし。名古屋学院大学では1年春からリーグ戦出場。1メートル75、86キロ。右投げ右打ち。

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