阪神・佐藤輝が伝説に!球団ドラフト新人で「巨人デビュー戦」での本塁打は史上初 184秒後に歓喜

2021年03月15日 05:30

野球

阪神・佐藤輝が伝説に!球団ドラフト新人で「巨人デビュー戦」での本塁打は史上初 184秒後に歓喜
<神・巨>4回、左翼ポール際に打球を放ち、ファールの判定に驚く佐藤輝(撮影・平嶋 理子)                                               Photo By スポニチ
 【オープン戦   阪神1-0巨人 ( 2021年3月14日    甲子園 )】 阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22=近大)が14日、今年初の巨人戦で決勝のソロ本塁打を放った。4回、左翼ポール際の打球がリプレー検証でファウルから判定が覆った。球団新人が「巨人デビュー戦」で本塁打を放つのはドラフト制以降では史上初めて。2005年以来のリーグ優勝に向け「絶対に倒さないといけない相手」と公言する宿敵に対し、あいさつ代わりの一撃で今季最多観衆となった甲子園の虎党を満足させた。
 野球人生で「一番長い」本塁打だった。左翼ポール際に放った打球がリプレー検証でファウルから本塁打に変わるまで、実に184秒…。「打ち直し」への準備を進めていた佐藤輝は、本塁打を宣告されると若干驚きの表情を浮かべて一塁へ走りだした。

 「際どい打球だったけど、フェアでよかった。走りながら見てて入ったかなと思ったんですけど、ファウルと言われたんで。プロ野球はリクエストがあるので助かりましたね。(一塁に走るか疑問がある中で走ることになり)初めてのことなんで。びっくりしました」

 0―0の4回2死、1ボール1ストライクから左腕・高橋の真ん中低めの速球を捉えた一撃は左翼ポールを巻いていった。22歳の誕生日だった13日は無安打に終わっていたが、22歳の初安打が本塁打となり、しかも初の巨人戦。“もってる男”はやることが違う。

 この日は前売りで入場券が完売し、9991人の観衆がオープン戦単独トップとなる4号でのG倒弾を見届けた。「一番盛り上がる試合だと思いますし、コロナが収まって満員になったらファンの方も白熱するのかなと思います」。新型コロナウイルス感染拡大の一日も早い終息を願い、その先にある、超満員となったスタジアムでの本塁打に思いをはせた。

 昨季、チームは伝統の一戦で8勝16敗と大きく負け越し、その差が7・5ゲーム差に直接表れた。9年連続で負け越している宿敵を倒すことが05年以来のリーグ制覇には不可欠。昨年12月の入団会見で打倒巨人を訴えた佐藤輝は、早くも自らのバットで有言実行し、シーズンでのさらなる打倒を宣言した。

 「セ・リーグで優勝するためには絶対に倒さないといけない相手。シーズンに入っても打てるように頑張ります」

 試合後には、矢野監督が開幕スタメンを明言。「使ってもらうからには、しっかりと結果を出すことを目標に一試合一試合やっていきたい」と自分のやるべきことに集中する。順調な過程にも「“やるぞ”という自信はあったので特別びっくりはしていない」とさらりと言ってのけた。

 オープン戦8試合でドラフト制以降の球団新人では単独最多となる4本塁打。単純計算でシーズンでは70本塁打を超える。そんな夢物語も佐藤輝なら――。巨人打倒のアーチ量産が16年ぶりの歓喜を想像させる。(阪井 日向)

 ○…佐藤輝(神)がオープン戦単独トップに立つ4号ソロ。新人でオープン戦4本塁打は1989年大豊泰昭(中)以来32年ぶりで、ドラフト制以降で最多の72年佐々木恭介(近鉄)の5本にあと1本と迫った。78年以前は同一リーグ同士のオープン戦が少なかったこともあるが、阪神のドラフト新人で巨人とのオープン戦初戦で本塁打を放ったのは佐藤輝が初めてだ。

 《左腕から18打席ぶり安打》佐藤輝が現状で苦手とされる左腕から初本塁打を放った。2月20日中日戦で松葉から中前打して以来、18打席ぶりの安打でもあった。7回先頭の第3打席でも左腕・戸根の外に逃げるスライダーを右前に運び複数安打を記録。「左ピッチャーはオープン戦全然打ってなかったと思うので、2本打ててよかった。まだまだですけどしっかり対応しながらやっていきたい」と、開幕に向け死角を消していく。

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