阪神・秋山 “三振しない男”オリ吉田正から2K「術中にはまってくれた」粘投6回途中1失点で5勝目

2021年06月03日 05:30

野球

阪神・秋山 “三振しない男”オリ吉田正から2K「術中にはまってくれた」粘投6回途中1失点で5勝目
<神・オ>4回2死一、二塁、投ゴロ併殺でピンチを脱し、声を上げてナインを迎える阪神・秋山(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【交流戦   阪神2-1オリックス ( 2021年6月2日    甲子園 )】 三振しない男を手玉にとった。阪神の先発・秋山は5回2/3を1失点に封じて今季5勝目。ただ、それ以上に輝いたのが、吉田正から今季初めて2三振を奪った場面だった。
 「術中にはまってくれたかなという印象はありました」

 まずは初回1死一塁。カウント1―2に追い込むと、最後は絶妙の高さから落ちるフォークで空振り三振に仕留めた。さらに、見せ場は続く。1点優勢で迎えた5回1死一、三塁。より緊張感の増すケースでも、右腕は冷静だった。フルカウントからの7球目、139キロ直球を外角低めギリギリへ制球。再び空振り三振に退け、試合前までの54試合で8三振だった吉田正をきりきり舞いさせた。

 「先発投手としてもう少し長いイニングを投げたかったですし、先発としての仕事を全うしたかった」

 文字通りの粘投だった。3者凡退は2回の1度だけ。初回は2死満塁まで攻め込まれ、4回以降は3イニング連続で2安打を浴びた。4月15日広島戦の6回から始まった連続無四球も、初回の杉本に与えたことで27回1/3でストップ。雨の影響で、5月の登板が2試合にとどまるなど、調整の難しさがあった中で要所を締め続けた投球に、矢野監督からは「ベンチ帰ってきても粘るぞー!って言いながら投げてくれてたんでね、それをホントにこうやってくれたというのがやっぱり勝てた要因だと思う。アキ(秋山)の投球というのはすごく価値が高い」と高く評価された。

 好相性に背中を押された。これでオリックスとは交流戦4試合で3勝負けなし。本拠地の甲子園でも今季6試合登板で4勝1敗、防御率1・54と安定感抜群の数字が並んだ。

 「任された日をしっかり頑張って。数字は後から付いてくると思うので、1戦1戦頑張りたい」

 その言葉には、揺るぎない決意と覚悟がにじんだ。(須田 麻祐子)

 ≪吉田正 昨年8月以来の同一投手から2三振≫吉田正(オ)が初回と5回に空振り三振。1試合2三振は20年10月14日ソフトバンク戦以来で、同一投手に限ると同年8月8日ロッテ戦の二木以来。秋山(神)とは18年6月7日に対戦し3打数3安打だったが、相性の良さを生かせなかった。

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