日本ハム・大海「ドラ1対決」制し9勝「“何くそ”六大学には負けたくない」新人王争いも食らいつく

2021年09月08日 05:30

野球

日本ハム・大海「ドラ1対決」制し9勝「“何くそ”六大学には負けたくない」新人王争いも食らいつく
<日・楽>力投する先発の伊藤(撮影・高橋茂夫) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   日本ハム4―2楽天 ( 2021年9月7日    札幌D )】 日本ハムの伊藤大海投手(24)が、7日の楽天戦で同じ大卒ドラフト1位の楽天・早川隆久投手(23)と初対決。チームが過去3戦全敗していた左腕相手に7回7安打2失点で投げ勝ち、9勝目を挙げた。この日から始まった北海道シリーズ。北海道の冬の澄みきった青空と真っ白な雪を表現した、ブルーが基調の限定ユニホームのお披露目となった一戦で、道産子右腕がファンに白星を届けた。
 意識しないわけがなかった。相手は同じ大卒ドラ1の早川。伊藤は、試合前に「実際に(打者として)戦うわけじゃない」と冷静を装っていたが、本心は違った。

 「どうしても意識する部分はあった。最高の勝利。スマートに投球されていたので“何くそ”という気持ちで投げていた。(東京)六大学には負けたくない」

 駒大中退を経て苫小牧駒大に再入学。球団史上初めて道産子のドラフト1位に成長した右腕は、4球団競合の末に楽天入りした早大出身エリート左腕に、7回2失点で投げ勝った。「年齢的にこっちが1個上なのであまり比べるのもかわいそう」とも言ったが、9勝目で2勝差をつけた。

 心の中では闘志を燃やしていたが、投球では中盤に崩れた23歳左腕に対し、24歳右腕は冷静に大人の投球を見せた。7イニングで3者凡退は4、6回の2度。再三走者を背負った。5回に2点差を追いつかれはしたが、7回は2死満塁で島内をチェンジアップで二ゴロ。「シーズン後半になってどうしても(勝負球の)スライダーが意識されている中で、直球やチェンジアップが生きてきている。投球のレベルをワンランク上げる中で曲げるだけじゃなく、奥行きも使っていかないといけない」。勝負球のスライダーへの意識が高いと読み、奥行きでタイミングを外すクレバーさが光った。

 この日から新たな北海道シリーズ限定ユニホームを着用。道産子右腕にとっても「より一層、北海道愛が強まってくる」とお気に入りだ。侍ジャパンの一員で東京五輪で登板した際、大量に手汗をかくことからロジンをたっぷりつけることでも注目されたが、今回のユニホームの帽子のひさしが白であることから「(普段は)ロジンで真っ白になるけど、これだと目立たない」と思わぬ効果も口にしていた。

 この日の勝利で新人王争いで先行する11勝のオリックス・宮城に2勝差とした。防御率も2・54とし、宮城(2・13)に次ぐ3位に浮上。次は2桁10勝目。7勝目から伊藤が勝利数を表現する人文字も恒例となった。10勝目は「考えておきます」と笑った右腕が、新人王争いをヒートアップさせる。(東尾 洋樹)

 ▼栗山監督 状態はあまり良くなかったけど、そういう時にどういうふうに投げるのかが真骨頂。本当によく粘りきった。

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