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日本ハム・杉谷「心の底から」好きな野球で周囲を笑顔に 後輩からも慕われた男

2022年12月29日 05:45

野球

日本ハム・杉谷「心の底から」好きな野球で周囲を笑顔に 後輩からも慕われた男
持ち前の明るさでファンを笑顔にし続けた杉谷(撮影・島崎 忠彦) Photo By スポニチ
 残り3日となった2022年。プロ野球界では新たな一年を前に、ドラフト会議で126選手(育成含む)が指名された。一方で、多くの選手たちがユニホームを脱ぎ、新しい人生をスタートさせる。年末恒例の「惜別球人」で去りゆく選手を紹介する。
 【日本ハム・杉谷拳士】歩んできた道が、間違いではなかったと確信する瞬間だった。11月5日の侍ジャパン強化試合。杉谷は試合後、両軍ナインから胴上げされるなど幸せな引退試合となった。

 「心の底から野球が好きだと表現してきた14年間が最後、ああいう形でたくさんの方々に送ってもらえたのかな」

 入団テストを経て帝京(東京)から08年ドラフト6位で入団。当時スカウトからは「入団にこぎ着けられるレベルではない、とはっきり言われた」という。決め手は明るさだった。入団テストで誰よりも必死に声を出す姿に、当時GM補佐だった吉村浩チーム統轄本部長からメンタリティーを評価された。

 持ち前のキャラでオフにはバラエティーにも出演。「野球がうまい芸人」ともやゆされたが「入りは何でもよかったのが正直なところ。テレビを通じて野球は面白いと、知ってもらえたらいいと思っていた」。純粋に野球を楽しむ姿が周囲を笑顔にし、後輩からも慕われた。

 引退後はスポーツビジネス関連の会社を設立する。「一切の後悔はない。これからどう北海道に、ファイターズに恩返しできるかな?と考えるとワクワクしている」。プロ通算出場試合数は777。幸運を予感させる数字から新たな道へ進む。(清藤 駿太)

 ◇杉谷 拳士(すぎや・けんし)1991年(平3)2月4日生まれ、東京都練馬区出身の31歳。中学は東練馬シニアでプレー。帝京では1年夏、2年春夏と3度の甲子園出場。08年ドラフト6位で日本ハム入り。父・満さんは元日本フェザー級王者のプロボクサー。1メートル73、78キロ。右投げ両打ち。

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