平田引退「未練ない」今後は「野球に携わる仕事していきたい」指導者転身に備え学生野球資格の回復手続きも

2022年12月29日 05:00

野球

　中日を今季限りで退団した平田良介外野手（34）が28日、自身のSNSで現役引退を表明し、大阪市内の実家で心境を語った。

　「しっかり気持ちの踏ん切りがついた。次のステージに行くと割り切れたので現役引退を発表させていただいた。未練はもうない。満足してやめられる」

　大きな決断を下し、すっきりとした表情だった。10月4日に戦力外通告を受けてから一貫してNPBでの現役続行を熱望。「いろんな球団の人に連絡して、売り込みもした。そこでやりきった感じはした」。関係者への連絡もほぼ済ませ、家族には23日に伝えた。

　今後は未定で「野球に携わる仕事をしていきたい」と次へ目を向けた。指導者転身に備え、学生野球資格の回復手続きも進める。

　「子供の時にプロ野球選手に夢を与えてもらった。プロ野球選手になって子供たちにいろんな形で夢を与える立場になり、現役が終わって次は子供に限らず、いろんな人の夢をサポートできたらいいなと思っている」

　ファンに直接あいさつする機会がないまま引退することに「そこだけは残念」と明かし、何らかの形で思いを伝える場を設けたいという。

　中日一筋17年で、07年の日本ハムとの日本シリーズ第5戦ではダルビッシュ（現パドレス）からの決勝犠飛で53年ぶり日本一に貢献した。11年には2試合連続サヨナラ本塁打、18年にはサイクル安打を達成。「これからは第二の人生を一歩ずつ前に進んでいこうと思う」と笑顔で締めくくった。（中澤　智晴）

　◇平田　良介（ひらた・りょうすけ）1988年（昭63）3月23日生まれ、大阪府出身の34歳。大阪桐蔭では2年春、3年夏に甲子園に出場して高校通算70本塁打。05年高校生ドラフト1巡目で中日入団。11年から6年連続2桁本塁打を放ち、15年ベストナイン、18年ゴールデングラブ賞受賞。15年プレミア12、17年WBC日本代表。1メートル77、92キロ。右投げ右打ち。