楽天・内田“最後”の東北はトライアウトでファンへ恩返し 社会人でも“東北魂”見せる

2022年12月29日 05:45

野球

楽天・内田“最後”の東北はトライアウトでファンへ恩返し 社会人でも“東北魂”見せる
「大好き」な東北の楽天生命パークでトライアウトを受験した内田(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 残り3日となった2022年。プロ野球界では新たな一年を前に、ドラフト会議で126選手(育成含む)が指名された。一方で、多くの選手たちがユニホームを脱ぎ、新しい人生をスタートさせる。年末恒例の「惜別球人」で去りゆく選手を紹介する。
 【楽天・内田靖人】地元の希望を一身に背負った内田の9年間だった。福島県いわき市出身。高校は茨城県の常総学院に進学したが、楽天が日本一になった13年ドラフトで東北の球団から指名を受けた。

 「また東北で野球ができるという喜びが大きかったですね」
 右の和製大砲として期待され、18年は12本塁打し片りんを見せた。ただ、右肩上がりにはいかず試行錯誤を繰り返した。「自分の中で芯になるものを見つけられなかった」。調子が上がってきた時に限ってケガに見舞われた自身を何度も責めたが「やれることはやりましたし、後悔はないです」とした。

 トライアウトは受けないつもりだったが、楽天生命パークが会場とあり「プロのユニホームで東北でプレーするのは最後かもしれない」と参加を決断。3年ぶりの有観客で、打席に入るたびに大きな拍手を浴びた。「たくさんの人に応援してもらっていたことを改めて感じることができました」。こみ上げてきた感謝。恩返しのつもりでバットを振った。

 来年から栃木に本拠地を置く社会人のエイジェックで現役を続ける。「東北が大好きなんで、いつか仙台に帰ってきて仕事をしたい。これからも東北のために何ができるかを考えて生きていきたい」。内田が“東北魂”を忘れることはない。(重光 晋太郎)

 ◇内田 靖人(うちだ・やすひと)1995年(平7)5月30日生まれ、福島県出身の27歳。小3から野球を始め、常総学院では捕手で1年春からベンチ入りし、2年夏から3季連続甲子園出場。3年夏は2本塁打で8強。高校通算37本塁打。13年ドラフト2位で楽天入り。1メートル85、86キロ。右投げ右打ち。

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