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オリックス・能見 芸術的ワインドアップは最後まで不変 今後は評論家として新たな一歩

2022年12月29日 05:00

野球

オリックス・能見 芸術的ワインドアップは最後まで不変 今後は評論家として新たな一歩
引退登板となったロッテ戦で三振を奪った能見
 残り3日となった2022年。プロ野球界では新たな一年を前に、ドラフト会議で126選手(育成含む)が指名された。一方で、多くの選手たちがユニホームを脱ぎ、新しい人生をスタートさせる。年末恒例の「惜別球人」で去りゆく選手を紹介する。
 【オリックス・能見篤史】阪神16年、オリックス2年、計18年の現役生活。幕の下ろし方は能見らしかった。兼任コーチとしての役割が、引き際を悟らせた。

 「自分が投げるよりも、選手が試合の中で成長していく姿が、うれしかった。その時点で、選手としての自分の気持ちが薄れていた。それが一番の理由」

 1年前から覚悟は決まっていた。契約更改の席で球団に引退の意思を伝えていた。エース・山本や宮城ら誰からも慕われた。中嶋監督からも「本当にやめるのか?もう少しあがけよ」と引き留められたが、「やり切りました」と悔いはなかった。

 最後まで美しかった。引退登板でも芸術的とされたワインドアップは不変。本拠地最終戦となった9月30日のロッテ戦で、全球直球勝負の最後の4球目は145キロで安田を空振り三振。し烈な優勝争いが続く佳境で、戦力として役目を果たし逆転連覇の道筋を確かに示した。

 マウンドを降り、今後は評論家としてグラウンド外から野球を学んでいく。「これからは違った視点になるので、いろんな角度から見られるので、見えていないことも見えてくる。それをどう自分に取り入れて、どう自分の考え方が変わるのかなというのは楽しみ」。通算104勝の名左腕が、新たな一歩を踏み出す。(湯澤 涼)

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