長嶋さん後輩スイス人の17歳・シェフラー レッズとマイナー契約 高校時代佐倉に交換留学

2023年01月26日 02:30

野球

長嶋さん後輩スイス人の17歳・シェフラー レッズとマイナー契約 高校時代佐倉に交換留学
レッズとマイナー契約したドミニク・シェフラー(本人のインスタグラムから)
 レッズがスイス人のドミニク・シェフラー投手(17)とマイナー契約を結び、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の公式サイトが24日(日本時間25日)に特集記事を掲載した。スイス生まれスイス育ちとしては初のマイナーリーガーで、高校時代は巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(86)の母校・佐倉(千葉)に交換留学していたことも紹介。異色なキャリアを持つ投手のブレークに期待を寄せた。
 スイス・チューリヒで生まれ育ち、日本の野球も経験した1メートル95の最速150キロ左腕が、米球界の夢舞台への切符をつかんだ。シェフラーは、この日までに自身のインスタグラムに、周囲への感謝の言葉とともに「長い(メジャー挑戦への)時間がやってきた」とつづり、心を躍らせた。

 この吉報を喜んだのが、シェフラーが20年11月から21年7月まで交換留学で訪れていた佐倉の堀内幹仁監督だ。本紙の取材に応じ、「本当に優秀な投手で、ずばぬけていた。練習も一生懸命やっていた」と当時を回顧。「夢のスタートが切れたということだが、メジャーは日本以上に厳しい世界。ここからじゃないかなと。楽しみながら応援したい」とエールを送った。シェフラーは短期の留学生のため公式戦には出場できなかったが、練習試合には数試合登板。当時既に140キロ以上をマークしていた。

 初めての来日は小5時で、王貞治氏が主催する「世界少年野球教室」に参加。佐倉に近い千葉県成田市で行われ、ここで日本との縁が生まれた。「日本の高校で野球をやりたい」と交換留学制度を利用して再来日。当時プレーしていたドイツのクラブチームでは米国出身のコーチから指導を受けており、堀内監督は「日本の考え方や、投手としての練習をアドバイスした」と日米のやり方をミックスさせた。佐倉OBの長嶋氏についても「(日本球界で)一番のスターが卒業した学校だよ」と伝え、帰国時には長嶋氏の写真パネルも手渡したという。

 WBSCの公式サイトによれば、1902~15年に通算70勝を挙げた左腕オットー・ヘス(ブレーブスなど)が唯一のスイス生まれの大リーガー。しかし、ヘスはスイス生まれでも選手としては米国で育った。スイス生まれスイス育ちの選手として初めてメジャーを目指す17歳が、「ミスター魂」を胸に、夢への一歩を踏み出す。

 ≪欧州出身の減益はドイツのツインズ・ケプラーら≫現役の欧州出身の大リーガーは、19年に北米と南米以外の出身者でシーズン最多記録の36本塁打を放ったツインズの右翼手ケプラーが代表格だ。ドイツ出身で、21年にエンゼルス・大谷(46本)に記録を更新されたが、メジャー8年間で通算129本塁打を放っている。11~13年にはマリナーズで三塁手のアレックス・リディが、大リーグ史上初のイタリア生まれイタリア出身の選手としてプレーした。ヤンキースでも活躍した遊撃手グリゴリアス(前フィリーズ)はオランダのアムステルダム生まれで、同国のリーグでもプレー経験がある。

 3月のWBCでは欧州のチーム代表で出場する選手が相次ぎ、エ軍で大谷と同僚の内野手フレッチャーはダイヤモンドバックス傘下に所属する弟とともに母の出身地であるイタリア代表で出場。同じくイタリアにルーツをもつエ軍の捕手スタッシも同国代表に選ばれた。昨夏の球宴に初選出されたマーリンズの内野手チザムは英国領だったバハマ出身のため英国代表に選ばれた。

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