静岡・常葉大菊川 石岡監督 頂点呼ぶキーワードは「準備100%」

2023年02月01日 08:00

野球

静岡・常葉大菊川 石岡監督 頂点呼ぶキーワードは「準備100%」
何事も準備の大切さを説く石岡監督 Photo By スポニチ
 【第95回選抜高校野球3・18開幕】石岡諒哉監督(33)は常葉菊川時代の日本一について、あまり語りたがらない。単なる「過去の栄光」と捉え、その実績が社会人で通用しなかったこともあるのだろう。しかし、DeNAで中継ぎとして活躍する左腕・田中健二朗投手(33)とバッテリーを組み、07年第79大会選抜で勝ち獲った頂点に「実力だけじゃないいろんな要素があると思いますが、個人的なことを言えば“やらないといけない”という準備だけは100%できたかな」と大きくうなずいた。
 大会No・1右腕と騒がれた佐藤由規(33=埼玉武蔵)の仙台育英(宮城)に競り勝ち、勢いづいて迎えた中田翔(33=巨人)擁する大阪桐蔭(大阪)との準々決勝。「当時は不安で寝られなかった」と午前3~4時までビデオを見ながら中田対策を練った。結果的に徹底的な内角攻めが奏功。3打数無安打に抑えて凱歌を上げ「“これだけやった”という意味の分からない自信がありました」と笑い飛ばした。

 日頃の指導では考えさせることをナインに求めるとはいうものの、弱冠15~18歳の高校生だ。時には導いてやることも必要。自身の高校時代を振り返り「僕は自分のことしか考えていなかった選手でした。“それじゃダメ”という思考を変えてくれたのも、没頭させてくれたのも当時の指導者でした」と恩師である森下知幸監督(61=御殿場西監督)と佐野心部長(56=浜松開誠館監督)に感謝した。

 欲はかかない。心の中で「日本一」を目指していても「監督として甲子園に行ったことがないですし、選手も行ったことがない。結果はわかりません」と控えめ。それもこれも全て戦う「準備」が鍵を握っている。   (小澤 秀人)

 ◇石岡 諒哉(いしおか・りょうや)1989年(平元)5月3日生まれ、浜松市出身の33歳。有玉小1年から浜松ジャガーズで野球を始める。積志中―常葉菊川―新日本石油ENEOS―東海REX。高校では2年秋から正捕手となり、3年春の甲子園で優勝、夏が4強。日本高校選抜にも選出。高校通算15本塁打。卒業後は社会人の道に進み4年プレーした新日本石油で都市対抗日本一。1年間の浜松開誠館副部長を経て、17年から常葉大菊川に事務職員として勤務。3年間の副部長を歴任し20年4月から監督。1メートル75、84キロ。右打ち。家族は妻と1男。血液型O。

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