DeNA・今永の“細かすぎる”ボール交換 一つ一つ個体差あるWBC球を想定

2023年02月11日 05:00

野球

DeNA・今永の“細かすぎる”ボール交換 一つ一つ個体差あるWBC球を想定
ブルペン投球するDeNA・今永 Photo By スポニチ
 【キャンプ追球 ここにFOCUS】カーブを3球連続で投じ、計11球を投げ終えた時だった。DeNA・今永がWBC使用球を交換。その後はスライダーを中心に投げ、合計30球を投じた。
 暴投などで傷が付いたわけではないのに、なぜ交換したのか。そこには今永らしい、細部にこだわる姿勢がある。WBC球について「本当に一つ一つ(個体)差がある。(昨年に参加した)11月の(侍ジャパンの)強化試合で(違いを)感じた」と話し「今日(最初)のボールは大きくてカーブの握りがしっくりこなかった」と説明。実際、“大きい”と感じた球は、いずれもカーブが大きく抜けた。交換後の球ではスライダーを中心に投じて「スライダーはうまく制球できた」とした。

 試合ではファウルや球が汚れた際などに頻繁にボールが交換される。この日の交換はNPB球と比べ「縫い目もヤマの高さも違ったりする」と個体差が大きいと感じるWBC球への対応力を高めることが一番の狙い。“この特徴なら、この変化球がマッチする”など日々情報をアップデート中。貴重な左腕として侍ジャパンでは第2先発など多くの役割を期待される男は着実に準備を進めている。

 「1軍は競い合う場所。僕の調整に使う場所ではない」とWBCに専念するために志願して2軍調整を選んだ今永は「対打者の勝負もあるけど、その球の性質にあった球(変化球)を組んでいこうと思う」とボールによって配球を決める可能性も示す。17日からの強化合宿を見据え、12日には実戦形式のライブBPに登板する。(大木 穂高)

 ▽WBC球 MLB使用球と同じもので米ローリングス社製。NPB球との主な違いは「大きさ」「手触り」「縫い目」など。NPB球より大きい。革にしっとりとした感触がないため、滑りやすい。縫い目は日本製よりやや広く、高い傾向がある。作りが粗いため、大きさや質感のばらつきも大きく、縫い目が低いと口にする投手もいる。規格は日米共通の公認規則で定められているが、規格の範囲内で個体差が生まれている。

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