エンゼルス・大谷 屋外フリーで圧巻12発 世界一奪還へ新フォーム

2023年02月15日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 屋外フリーで圧巻12発 世界一奪還へ新フォーム
打撃練習をする大谷(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 大リーグは13日(日本時間14日)、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場するバッテリー組の集合日を迎えた。既にキャンプ地入りしているエンゼルスの大谷翔平投手(28)は屋外フリー打撃で26スイングし、柵越えは圧巻の12本を数えた。右足をやや開き、より捕手側にテイクバックを取る新フォームを披露。3大会ぶりの世界一奪還へ、変化を恐れず突き進む。
 気温10度。砂漠地帯のアリゾナ特有の冷たい風が吹きすさぶ中、大谷は半袖姿で屋外フリー打撃に参加した。

 26スイング中、12本の柵越えの中で、進化の一端を見せたのは3セット目の最終スイングだ。左中間最深部にぐんぐん伸びた打球はフェンスを悠々越え、道路で弾み、奥の施設の駐車場まで転がった。推定飛距離130メートルの特大弾となった。

 打撃フォームにマイナーチェンジを加えていた。これまで対左投手には右足を開いて構えたが、この日は右投げの打撃投手に対しても、右足を開いた。さらにバットのグリップエンドとテイクバックの位置を、これまでより捕手寄りにし、懐の深い構えとなった。

 投手寄りの足を開くオープンスタンスは、始動が遅くなるデメリットがある分、ボールとの距離感はつかみやすくなり、ミート率の向上につながる。さらに今回、テイクバックを大きく使うことで最後に左手でバットを強く押し込むことが可能になった。

 本塁打数を21年の46本から34本に減らし、自己ワーストを更新する22試合連続ノーアーチで終えた昨季最終戦後、大谷は「飛ばないボール」を理由にした一方で、「逆方向のスピンの利いた打球がもうひと伸びできるフィジカルだったり、スイングの強さがあれば、もっともっといい数字(成績)が残る」とも語った。半袖姿からのぞく丸太のような二の腕や分厚い胸板は、このオフのトレーニングによりさらに凄みを増した。確実にミートし、鍛え抜いたフィジカルでボールに強烈なスピンをかけることで打球角度もアップ。逆方向への130メートル特大弾も柵越え連発も、決して偶然ではなかった。

 今後は15日(日本時間16日)にバッテリー組キャンプインを迎える。25日(同26日)からのオープン戦では打者出場の他に、1試合投手として先発後、3月1日(同2日)に日本へ出発する見込みだ。自身初のWBC制覇へ、その先のメジャー6年目のシーズンへ。大谷は進化を求め、変わり続けていく。(柳原 直之)

 ≪投球も≫大谷は投球フォームにもマイナーチェンジを加えた。最大約50メートルの距離を離れたキャッチボールでは、従来よりコンパクトなテイクバックで投げ、投本間の距離では変化球も試した。近年は大谷自身やパドレスのダルビッシュがこの「ショートアーム」投法を取り入れるが、さらにテイクバックを小さくした印象。計測器を用いて短距離ダッシュも入念に行った。

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