沖縄尚学 32年ぶりの南北対決制した 先発・東恩納、冷たい浜風に負けず1失点完投

2023年03月26日 05:30

野球

沖縄尚学 32年ぶりの南北対決制した 先発・東恩納、冷たい浜風に負けず1失点完投
<クラーク国際・沖縄尚学>試合に勝利し、笑顔の沖縄尚学・東恩納(撮影・岸 良祐)  Photo By スポニチ
 【第95回選抜高校野球大会第7日・2回戦   沖縄尚学3―1クラーク ( 2023年3月25日    甲子園 )】 甲子園で32年ぶりとなった北海道と沖縄の南北対決は、沖縄尚学に軍配が上がった。選抜では3度目の対戦で、沖縄勢として初勝利。先発・東恩納蒼は、なじみのない冷たい浜風を浴びて飾った1失点完投勝利に冷や汗をぬぐった。 【日程&結果
 「勝ち抜けたことはとてもいい経験になりました」

 8安打を許し、三者凡退は2イニングのみ。我慢の投球を続け、臆することなく、初回に最速142キロを計測した直球を軸に攻め続けた。変化球中心にかわした大垣日大(岐阜)との初戦の反省を生かし、女房役の知花慎之助と「直球で押そう」と確認。プラン通り強気に攻めて8三振を奪った。

 三塁アルプス席では、父・直樹さん(56)がトランペットを吹いていた。幼少期、父から「もし甲子園に出たら吹くからな」と伝えられたことがある。父は小学校の音楽教諭で、週末はバンドメンバーの一員として結婚式などで演奏するほどの腕前の持ち主。打席前に吹いた鳥羽一郎「兄弟船」の一節は、父の十八番だ。夢をかなえてくれた息子に送る、精いっぱいの激励だった。

 父の応援を背に、2試合連続の完投勝利となった。昨秋東京王者・東海大菅生との次戦に向けて「投手全員で勝ち抜きたいです」と必勝を誓った。父も観戦を予定。まだまだ春は終わらない。(杉浦 友樹)

 ○…沖縄尚学がクラークを下し16強入り。甲子園での沖縄勢と北海道勢の対戦は91年夏の沖縄水産―北照以来32年ぶり。春夏通じて沖縄勢の7連勝となったが、選抜では過去2戦2敗(60年那覇1―4北海、73年前原0―5函館有斗)で今回が初勝利となった。また、沖縄尚学は春夏通算24勝目(春16勝、夏8勝)。沖縄勢では興南に並ぶ最多となった。

 《佐野、復帰2安打》○…「9番・二塁」としてスタメン復帰した主将の佐野春斗が、2安打1打点の活躍を見せた。3回先頭で先制点を呼ぶ左前打を放つと、6回は貴重な追加点となる左前適時打。「球がベルト付近に来たら1球で捉えられるように練習してきた」とうなずいた。関西入りしてから調子を落とし、18日の1回戦は新チームの公式戦で初めてスタメン落ち。前夜に比嘉公也監督から「あしたスタメン。気合入れていけ」とハッパをかけられただけに、面目躍如の一戦となった。

おすすめテーマ

2023年03月26日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム