ダル、由伸、大勢… 阪神・湯浅を支えた侍たち スマホに届く激励メッセージが復帰への活力に

2023年05月27日 06:30

野球

ダル、由伸、大勢… 阪神・湯浅を支えた侍たち スマホに届く激励メッセージが復帰への活力に
<神・巨>8回、岡本和を中飛に打ち取ってピンチをしのぎ、小さくこぶしを握る湯浅(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2―1巨人 ( 2023年5月26日    甲子園 )】 アツアツとヒヤヒヤの帰還だ。右前腕部の張りで戦線離脱していた阪神・湯浅が、昇格即登板。桐敷のプロ初勝利をアシストする1回零封で再出発した。
 「キリ(桐敷)が初勝利かかっていたし、めっちゃいいピッチングをしていたので絶対に3人で抑えようと」

 1点優勢の8回、その名がコールされるとスタンドの盛り上がりは最高潮に達した。「アツアツでした」。ただ、無数の声援を背に受け向かったマウンドは予想したものとは全く違う状況だった。

 当初、この日の2軍戦で最終チェックし昇格するステップを、岡田監督が変更。試合前、前倒しでの招集の意図を指揮官は「それやったら1軍で投げさせたらええやんか。ちょっと楽な6回とか7回ぐらいに」と説明したものの、フタを開ければ“調整登板”にはそぐわない失敗の許されない場面だった。

 「変に力んじゃってランナー出して、ヒヤヒヤでした」。2死から四球と安打で一、二塁とされ、侍ジャパンでも同僚だった岡本和を迎えた。長打で逆転もあり得るケースで投じたのは渾身(こんしん)のストレート。この日最速タイの151キロで詰まらせて中飛に打ち取った。

 リハビリ期間中、励みになったのは頂点の景色を見た仲間の存在。WBC期間中、兄のように慕ったダルビッシュからはすぐに連絡が届いた。「“これいいよ”と疲労回復に効くサプリも教えてくれて、飲んでました」。他にも大勢、山本由、離脱中で同じ境遇の宇田川、栗林…スマホに届く激励の言葉が復帰への活力になった。「みんな優しくていい人。やっぱりメンバーが良かったなって」。

 不在の間、結束して穴を埋めてくれたブルペン勢にも感謝は尽きない。「ブルペンに支えてもらってた分、頑張りたい。ゼロでいけたってことは大きいですし、これからチームの力になりたい」。若き剛腕が、力を蓄えて帰ってきた。

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