エンゼルス・大谷 リーグトップ90K 6回2失点で20度目2桁10Kも…勝ち越し好機に凡退で怒

2023年05月29日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 リーグトップ90K 6回2失点で20度目2桁10Kも…勝ち越し好機に凡退で怒
エンゼルス・大谷翔平 Photo By スポニチ
 【インターリーグ   エンゼルス5-8マーリンズ ( 2023年5月27日    アナハイム )】 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が27日(日本時間28日)、マーリンズ戦に「3番・投手兼DH」で出場。6回6安打2失点(自責1)で勝敗はつかなかったが、メジャー通算20度目の2桁奪三振となる毎回の10三振を奪った。シーズン275奪三振ペースで、日本投手最多の277奪三振更新も現実味を帯びてきた。
 右手に持ったヘルメットを、叩きつけた。4―4の9回無死一塁。三直に倒れた大谷は、ベンチに戻り、珍しく感情をさらけ出した。「勝ち切るならあの回だった。最低限、進塁した形で決めるしかなかった」。延長10回タイブレークで敗戦。好投よりも試合に敗れたフラストレーションが勝った。

 「良くも悪くもなく」と言った投球では、奪三振ショーを展開した。直球は最速101マイル(約162・5キロ)を計測し、過去2試合で20%台に抑えたスイーパーを再び軸に据えた。109球中、最多の39%を占める43球。10三振のうち7つがスイーパーだった。曲がり幅は最大20インチ(約50・8センチ)。「ピッチングニンジャ」として有名な投球分析家のロブ・フリードマン氏は、自身のツイッターで9個目の三振を「VICIOUS(むごい)」、10個目を「FILTHY(えぐい)」と表現した。

 初回に21年以来2年ぶり、メジャー2個目の失策となる一塁悪送球などで先制を許し、6回6安打2失点(自責1)。6回に打線が逆転し6勝目の権利を一度は手にしたが、直後の7回に再逆転された。「今日に関しては四球3つ。もったいないなという気持ちが強い」と失点に絡んだ四球を反省。それでも日本投手ではダルビッシュ(パドレス)の50度、野茂英雄の31度に次ぐメジャー20度目の2桁奪三振に到達。90奪三振と、奪三振率12・46、被打率・155はリーグトップとなった。シーズン275三振ペースで13年のダルビッシュがマークした両リーグ最多277奪三振の日本投手シーズン最多奪三振の更新も視界に入る。

 4勝負けなしだった3・4月から、5月は1勝1敗。「個人的にはやることをやるしかない。自分にできることをしっかりやっていくというのが、勝つ確率が上がる作業」。4打数無安打で2戦連続無安打だった打撃とともに、切り替えるしかない。(笹田幸嗣通信員)

 ≪2桁K&盗塁2度で1位まであと「1」≫大谷が毎回の10奪三振でメジャー通算20度目の2桁奪三振。日本投手ではダルビッシュ(パドレス)の50度、野茂英雄の31度に次いで3番目だ。メジャー記録はノーラン・ライアンの215度(2位はランディ・ジョンソンの212度)。昨年から2年間では14度目でロドン、コール(ともにヤンキース)の11度を上回り最多。また、7回に今季7個目の盗塁となる二盗。2桁奪三振した試合での盗塁は、22年7月6日のマーリンズ戦以来メジャー2度目で、米メディアによると同じ試合で投手の2桁奪三振&盗塁2度はN・ライアン、M・シャーザー(メッツ)に並ぶ史上2位タイで、1位はB・ギブソンの3度となっている。

 ≪170キロ右腕昇格≫エンゼルスは元ソフトバンクの左腕ムーアが腹斜筋の張りで負傷者リスト入り。代わってテネシー大時代に大学史上最速105・5マイル(約170キロ)を計測した右腕ジョイスの昇格が決まった。22年ドラフト3巡目(全体89番目)で、今春は招待選手としてメジャーキャンプに参加。今季は傘下2Aで14試合0勝1敗4セーブ、防御率4.60だった。

おすすめテーマ

2023年05月29日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム