ソフトバンク・小久保新監督「チャンスはある」 杉山が先発候補に名乗り

2023年10月23日 06:00

野球

ソフトバンク・小久保新監督「チャンスはある」 杉山が先発候補に名乗り
最速155キロをマークするなど剛腕でアピールしたソフトバンク・杉山 Photo By スポニチ
 【フェニックス・リーグ   ソフトバンク3ー1西武 ( 2023年10月22日    南郷 )】 新監督の前でシン・杉山を見せつけた――。ソフトバンクの杉山一樹投手(25)が22日、みやざきフェニックス・リーグ西武戦に先発し、5回1失点。相手の主砲・山川を無安打に封じるだけでなく、3四球からの修正力も示し、最速155キロもマークした。先発陣の再建が急務と明かした小久保裕紀1軍監督(52)に対し、来季6年目右腕が粘投でアピールに成功した。
 最速160キロ右腕の杉山は、もうワイルドだけではなかった。大崩れすることなく、丁寧に変わっていた。3―1の5回1死で2者連続四球後に単打を許し満塁。降板前の最大のピンチを迎えたが、直球で冷静に遊ゴロ併殺に斬ってとった。

 「僕自身、目に見えて分かるのが、荒れていても四球、四球、四球っていうのがなくなったこと。そこだけは結果として、見えています」

 みやざきフェニックス・リーグで2度目の先発の舞台となったのが西武がキャンプを張る南郷スタジアム。3番には非公式戦のみ出場可能な山川がいた。球界屈指の主砲と2番勝負。初回1死二塁では3球目に左飛。4回先頭では右飛。きっちり黙らせた。

 この日は5回4安打1失点。3四球を与えたものの最少失点で切り抜けた。最速155キロを刻み5三振を奪った。前回15日の巨人戦では初回に球場表示で最速160キロをマーク。「あれは誤計測ですよ。でも、取り組んでいることはいい感じになっている」。課題とされてきた制球での手応えもある。

 来季から1軍を指揮する小久保監督も確かな変化を感じ取った。「四球こそあるが、以前より乱れが少ない。整い過ぎても杉山ではないが、先発が(1軍の)課題となっている中で大いにチャンスはある」とうなずいた。

 昨季は先発9試合を含む10試合に1軍登板し1勝3敗、防御率6・80。今季は1軍に呼ばれることはなく、ウエスタン・リーグでも14試合登板で1勝、同3・58と振るわなかった。「いい時期?見たことはないけど連続四球は少なくなってきている」。小久保監督は辛口だが、監督交代をいい刺激に、課題の制球難克服で飛躍を期す。

 来季はプロ6年目。入団年からファームで指導を受けたのが田之上慶三郎コーチだった。今季限りで退団した元コーチへの恩返しも誓う。「ずっと寄り添って教えていただいた。来年こそ、分かりやすく、いい結果で恩返しできたら最高」。シン・杉山としての覚悟もある。 (井上 満夫)

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