オリックス・東「緊張することなく」猛虎打線を5回1失点 球団初、育成出身の日本S先発勝利なるか

2023年10月31日 20:17

野球

オリックス・東「緊張することなく」猛虎打線を5回1失点 球団初、育成出身の日本S先発勝利なるか
<神・オ>5回、中野を左飛に打ち取り、雄叫びをあげる東(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 【SMBC日本シリーズ2023第3戦   オリックス―阪神 ( 2023年10月31日    甲子園 )】 オリックスの6年目右腕・東晃平投手(23)が「SMBC日本シリーズ2023」第3戦に先発登板。2回に先制を許したものの、5回5安打1失点と好投し、勝利投手の権利を得て降板した。
 本拠・京セラドーム大阪での開幕2戦を1勝1敗のタイで終え、舞台を敵地・甲子園に移しての第3戦。神戸弘陵から2017年育成ドラフト2位指名で入団した東は、育成出身選手として球団初となる日本シリーズの先発勝利を目指してマウンドに上がった。

 昨年7月に支配下契約となり、1軍デビューしてからここまでレギュラーシーズンは10度の先発を含む14試合に登板して通算7勝0敗。ロッテと対戦した20日のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦(京セラD)では勝敗は付かなかったものの、先発して5回4安打無失点と好投した。

 そこから中10日で迎えた大舞台のマウンドは、高校時代に立てなかった球児の聖地。甲子園は2軍戦で登板経験があるものの交流戦では登板なく、30日の前日練習では「凄く捕手まで近く感じたので調子いいのかなと思った。しっかりチームに勝ちを持ってこられる投球をしたい」と話して1軍初の阪神戦に臨んだ。

 初回を3者凡退で立ち上がったが、2回に先制を許した。先頭の大山に右前打され、ノイジーの右前打で1死一、三塁。坂本の一、二塁間への鋭いゴロをゴンザレスがダイビングキャッチしたが、併殺崩れの間に1点を失った。

 3回も先頭・近本に右前打されたが、続く打者・中野の初球に走っ近本を捕手・若月のドンピシャ送球で阻止。結果的にこの回を3人で切り抜けた。

 すると、直後の4回に左第4中足骨の疲労骨折から復帰後、初めて一塁守備についた4番・頓宮が相手先発左腕・伊藤将からバックスクリーン左へ1号ソロを放って同点。これに勇気をもらったか、その裏は大山、佐藤輝をカットボールとツーシームで連続三振に斬って取るなど3者凡退に仕留めた。

 味方打線は5回に紅林、若月の連打とエンドラン成功で無死一、三塁とし、広岡の遊ゴロの間に勝ち越し。宗にも今シリーズ12打席目にして初安打となる2点適時二塁打が出て、一走だった東も激走を見せて一気に本塁生還を果たす場面もあった。

 4―1となって迎えたその裏は安打と四球で2死一、二塁とされたが、得点は許さず。この回を投げ切って降板となった。なお、味方打線は6回に若月の犠飛で1点加えてリードは4点に広がっている。

 東の投球内容は5回で打者20人に対して81球を投げ、5安打1失点。4三振を奪い、与えた四球は1つ、直球の最速は151キロだった。

 ▼東 初回の入りもよかったですし、思っていたよりも緊張することなく、マウンドに上がることが出来ていました。先制点を許してしまったところは反省点ですが、その後をしっかりと切り替えて投げられたと思います。バックの守備にも助けていただきながら、なんとか粘り強く最少失点で投げ切れたところは良かったです。

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