阪神・佐藤輝 甲子園で一発意欲 03年広澤以来“11戦連続本塁打なし”日本Sワースト記録終止符なるか

2023年10月31日 05:15

野球

阪神・佐藤輝 甲子園で一発意欲 03年広澤以来“11戦連続本塁打なし”日本Sワースト記録終止符なるか
バットを手に打撃練習に向かう佐藤輝(撮影・椎名 航) Photo By スポニチ
 ノーアーチの呪縛解く!「SMBC日本シリーズ2023」は31日から舞台を甲子園に移し、第3戦が行われる。阪神は30日に全体練習を行い、佐藤輝明内野手(24)が持ち味の豪快な一発に意欲を見せた。今季は球団の生え抜き左打者で85年の掛布雅之以来、38年ぶりの甲子園2桁となる13本塁打。現在「11」でシリーズワースト記録を更新中のチームの連続試合本塁打なしの屈辱に終止符を打ち、日本一への道筋を描き出す。
 猛虎が日本シリーズで長らく遠ざかっているアーチへの期待は、この男のバットに懸かっている。敵地・京セラドームでの2試合を終えて1勝1敗で甲子園へ帰還。佐藤輝が、本拠での豪快弾へ強い意欲を示した。

 「もちろん、(打ちたい気持ちは)あります。ここからもっと、どんどん大事な試合になってくるので。長打が欲しいですね」

 初戦は山本から7得点を奪って圧勝し、第2戦は左腕・宮城に6回無失点に抑えられるなど零敗を喫した。がっぷり四つの様相を呈する今シリーズは、2試合を終えて両軍に本塁打が出ていない。阪神は03年の第7戦で9回に代打・広澤克実(現本紙評論家)がダイエー・和田毅からソロを放って以来、05年の初戦から通算11試合連続ノーアーチ。シリーズのワースト記録を更新中だ。大舞台の呪縛に終止符を打つ一振りが飛び出せば、シリーズの流れを一気に引き寄せることができる。

 この日は甲子園で行われた全体練習に参加し、フリー打撃で快音を連発。自慢のパワーは折り紙付きなだけに、気がかりなのは秋めいた聖地の風向きだ。佐藤輝も思わず本音を口にする。「もう、風は吹いてくれなくていいので。止まってほしいです…」。CSファイナルSでは第1戦で九里から中堅へ、第3戦では床田から左中間最深部へ圧巻の放物線を描いたが、いずれも逆風に押し戻される形でスタンドインを逃した。きょう31日午後6時の球場周辺の天気予報は、西北西の風3メートル。右翼へ追い風の「六甲おろし」を味方につけたい。

 「(相手の)ピッチャーも気持ち入れて投げてくるので、それに負けないようにしたい。(きょう先発の東は)いい投手なので、頑張って打ちたい」

 初戦、第2戦と安打は出ており、状態は決して悪くない。だからこそ、和製大砲は試合の展開を左右する長打を渇望する。「(ホームでの戦いは)アドバンテージなので、強気に戦っていきたい」。3戦目から5戦目までのチケットは当然、既に完売。こん身のフルスイングで、38年ぶりの日本一を信じる虎党を熱狂の渦へと巻き込む。(阪井 日向)

 ○…阪神の日本シリーズ本塁打は、03年ダイエー第7戦(福岡ドーム)9回に広澤克実が代打で放ったソロが最後。05年ロッテ第1戦から4試合、14年ソフトバンク全5戦を経て今季オリックス第2戦まで11試合連続本塁打なしは、日本シリーズのワースト記録。11年中日(第2~7戦)など、2位の延べ3球団(他に中日と南海が各1度記録)の6試合連続を大きく上回っている。なお甲子園では03年に金本知憲が第3~5戦の3試合連続で4本打ったのが最後。以降4試合連続で出ていない。

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