ドジャース・大谷 背筋伸ばした新フォームで“移籍1号” 初ライブBP、4スイングで低弾道締め

2024年02月21日 02:30

野球

ドジャース・大谷 背筋伸ばした新フォームで“移籍1号” 初ライブBP、4スイングで低弾道締め
ライブBPで本塁打を放つ大谷(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 ドジャースの大谷翔平投手(29)が19日(日本時間20日)、昨年9月の右肘手術後、初めて実戦形式で投手と対戦するライブBPに臨み、最終スイングで中越え本塁打。昨年よりも背筋を伸ばした構えからの“移籍1号”を見守ったネズ・バレロ代理人(60)らは、韓国ソウルで3月20、21日に行われるパドレスとの開幕シリーズ出場の可能性が高まっていることを認めた。
 合わせたようなスイングだった。それでも打球は低い弾道でバックスクリーン右へ。推定飛距離125メートル。1000人以上のファンからは歓声と拍手が起きたが、大谷は首をかしげて不満げだった。

 投手との対戦は昨年9月3日のアスレチックス戦以来169日ぶり。ドジャース移籍後は初だった。3人の投手と対戦。16球で4度しかバットを振らなかったが、4スイング目に軽々とフェンスを越えた。地元紙ロサンゼルス・タイムズは「scorching line―drive blast(灼熱=しゃくねつ=のライナーの爆発)」と称賛。昨年9月に右肘を手術したが「開幕戦に向けて準備が整う好ましい兆候」とした。

 “移籍1号”には新たな姿があった。昨季の構えでは、左肘を後方に高く上げ右肩が本塁方向に傾いていた。だが、この日は背筋を伸ばし肩はほぼ水平。昨年の構えでは、頭の後ろでバットの先が投手側に向き、遠回りするスイングとなる部分があったが、自然な姿勢から無駄のないスイングが可能になる。近いのは自己最多の46本塁打を放った21年の開幕前の構え。日頃から大切にする投球の「見え方」を探っている。

 ド軍での初ライブBP。アンドルー・フリードマン編成本部長、古巣エンゼルスで昨年まで監督だったフィル・ネビン氏、練習を終えた山本ら、球団関係者50人以上が見守った。元広島の右腕ブレージャーと対戦した第1打席は、スイングせず四球。第2打席は右腕トライネンの初球に、自打球が右膝内側を直撃し「アイッ!!」と絶叫しヒヤリとさせた。だが、第3打席はフルカウントから完璧な一発。打たれた昨季22試合登板の救援右腕フェイエレイセンも「“(チームメートに)打球を取りに行ってサインをしてもらえ”と言われた。対戦して楽しかった」と笑った。

 フリードマン編成本部長は、3月の韓国での開幕シリーズ出場を「楽観的に捉えている」と説明。代理人のバレロ氏も「予定通り。開幕シリーズに間に合うと感じている。良い方向に向かっている」と、自身も開幕シリーズに合わせて渡韓すると明かした。大谷は今後もライブBPを重ね、実戦出場は来週以降の見込み。着実に前進を続けている。(柳原 直之)

 ▽大谷の打撃フォーム変遷 日本ハム時代、プロ3年目の15年から左脇を大きくあけて左肘を高く構える「フライングエルボー」を採用。テイクバックを大きく使い、最後に左手でバットを強く押し込むことが可能な利点があった。メジャー1年目のエンゼルス時代の18年は、開幕直前の3月26日のドジャースとのオープン戦から、現在に近いノーステップ気味の打ち方に変更。日本とは違い、テイクバックがコンパクトで投球モーションに「間」がない投手が多いことへの対応だった。

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