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ロッテ・田中晴也 満塁被弾のち晴れ晴れプロ1勝 ルーフオープンデーで粘り5回5失点

2024年07月04日 05:30

野球

ロッテ・田中晴也 満塁被弾のち晴れ晴れプロ1勝 ルーフオープンデーで粘り5回5失点
<ロ・日>力投する先発の田中晴(撮影・高橋 茂夫) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ロッテ9―6日本ハム ( 2024年7月3日    エスコンF )】 敵地エスコンフィールドは今季初のナイターでのルーフオープンデー。晴れて、風も弱いなど気象条件がそろわないと実現しない。ロッテの2年目右腕・田中晴が粘りに粘ってプロ初勝利。満塁弾を食らっての初勝利は日本人18年ぶりの珍事だった。
 「本当に感謝しかありません。(打線に)勝たせてもらった1勝。次こそはチームを助ける投球をしたい」

 2回に女房役の佐藤が先制の2号3ランを放ってくれたが、3回にレイエスに逆転満塁弾を浴びるなど痛恨の5失点。それでも気持ちを切り替え、4、5回を無失点に抑えた。同じくプロ初勝利を狙った相手の先発左腕の細野も5回3失点と粘ったが、直後の6回に味方打線が救援陣に襲いかかって一挙5得点。細野ではなく、5回5安打5失点(自責0)だった右腕に白星が転がり込んだ。

 プロ初登板初先発だった6月1日の本拠地での阪神戦は勝ち星こそ付かなかったが5回無失点。首脳陣は先を見据え出場選手登録を抹消した。2軍で2試合に先発し、スタミナ面もワンランクアップ。約1カ月ぶりの1軍登板で最速151キロの直球に球速、曲がり幅の違う2種類のスライダーを交えて粘った。高卒2年目の初勝利は尊敬する怪物右腕・佐々木と同じ。「先輩方を追い越したい気持ちもあるけど現時点でまだ力はない。反省を次に生かし、上だけを見てやる」と見据える。

 エスコンフィールドはもちろん、北海道も人生初だった。名前は「晴也(はるや)」。夜空の下で必死に、泥くさく投じた81球が、“雨のち晴れ”の展開を生んだ。(大内 辰祐)

 ◇田中 晴也(たなか・はるや)2004年(平16)6月6日生まれ、新潟県出身の20歳。日本文理では21、22年に夏の甲子園出場。ともに初戦で先発を務めたが敗戦。22年ドラフト3位でロッテに入団。2年目の今季6月1日の阪神戦でプロ初登板した。1メートル86、92キロ。右投げ左打ち。

 ≪横浜・高宮和也以来の日本人投手18年ぶり≫高卒2年目の田中晴(ロ)が5回5失点でプロ初勝利。満塁弾を浴びた試合での初勝利は、13年5月20日の中日戦のパディーヤ(ソ)以来。日本人投手では、06年4月20日の広島戦で高宮和也(横浜)がマークして以来18年ぶりと珍しい。

 ▼日本文理鈴木崇監督(田中晴の高校時代の恩師)満塁本塁打を打たれたのに勝利投手になるなんて本当に運を持ってますね。見た通りの真面目な子。中学時代から優秀で地区で一番偏差値の高い学校にも行けるくらいの成績でした。高校でも常にクラスで上位。今日は野手の皆さんのおかげで勝たせてもらったというのは本人も分かっていると思います。次回登板は彼らしい投球を見せてくれることを期待しています。

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