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元楽天・聖沢諒氏、初の著書「弱小チーム出身の僕がプロ野球で活躍できた理由」に込めた思い

2024年09月28日 05:27

野球

元楽天・聖沢諒氏、初の著書「弱小チーム出身の僕がプロ野球で活躍できた理由」に込めた思い
刊行記念イベントでファンへ自著を手渡しする聖沢氏(右)(辰巳出版提供) Photo By 提供写真
 元楽天の聖沢諒氏(38)が、自身初の著書となる「弱小チーム出身の僕がプロ野球で活躍できた理由」(辰巳出版)を今月11日に出版した。
 12年に54盗塁で盗塁王のタイトル獲得と12球団トップの得点圏打率をマークした聖沢氏。だが、中高時代は意外にも野球エリートではなかった。中学時代の同学年のチームメートは5人で公式戦は1回戦コールド負け。高校も同学年は2人で練習試合ですらほとんど勝てず、当時の自身を「ちょっと野球がうまいだけの少年だった」という。著書では、「そんな僕が、なぜプロ野球選手になれたのか?」を振り返っている。

 著書刊行のきっかけは子供たちへの思いだった。18年に現役引退し、19年から「楽天イーグルスアカデミー」のコーチとして、小学生や中学生への指導をスタート。指導するうちに自身の過去も重ねながら「強豪チームに行けないだけで夢を諦めてしまう子を救いたい」と強く感じ、自らの思いをつづることにした。

 少年野球でよく耳にする「声を出せ」。精神論とも捉えられる声を出すことが、なぜ必要なのか。著書ではその理由や「野球は声を出すスポーツ」であることを意識させる必要性を説明している。

 26日には東京都内で刊行記念イベントを実施。トークショーでは現役時代の話として、盗塁を仕掛ける際に走りにくかった当時の相手バッテリーを「西武の涌井(投手)―炭谷銀仁朗(捕手)」と答えるなど、裏話で会場を沸かせた。さらにファンへサイン入り自著を手渡しするなどして交流。アカデミーの教え子も駆けつけていた。

 「強豪チームに行けなくても夢をかなえることを私が身をもって証明したので、ではどのような考え方が必要なのかを書かせてもらいました。夢をかなえるのは自分次第。かなえたいと本気で思えば、かなえるための方法が必ず見つかります」と聖沢氏。未来を担う子供たちへ熱いメッセージを送った。

 ◇聖沢 諒(ひじりさわ・りょう)1985年(昭60)11月3日生まれ、長野県出身の38歳。国学院大から07年大学生・社会人ドラフト4巡目で楽天入団。1年目の08年3月20日のソフトバンク戦に中堅の守備固めでプロ初出場。13年の巨人との日本シリーズでは全7試合に出場し打率・471で日本一に貢献。1メートル80、80キロ。右投げ左打ち。

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