【WBA世界フライ級タイトルマッチ 王者・井岡一翔≪12回戦≫同級2位ノクノイ・シットプラサート ( 2017年4月23日 エディオンアリーナ大阪 )】
一発でパスした井岡は、計量オーバーの失態を演じたもう1人の王者に「プロとしてダメ。まして世界チャンピオン」とあきれかえった。とばっちりも食った。体重を絞りに行ったまま会場に戻らないタパレスを待ちきれず、20分遅れで調印式がスタート。前代未聞の事態に「ああいうのに巻き込まれたくなかった。何事もスマートに、スムーズにやっていきたいタイプなので」とイラ立ちは隠せなかった。
こういうドタバタ劇に比べれば相手の挑発すら、すがすがしく感じる。ノクノイ・シットプラサート(30=タイ)から「僕を相手に選んだことを、井岡は後悔することになる」と吹っかけられても、「それを迎え撃つのが役割。最初のラウンドが始まると、それが全部(ノクノイに)返ってくる」と余裕しゃくしゃく。あとは具志堅用高氏が保持する世界戦14勝の日本記録に並ぶ瞬間を待つだけだ。