井上尚弥4団体統一へ、2021年理想の筋書きは…IBF王座を返上!?

2020年11月08日 09:00

格闘技

井上尚弥4団体統一へ、2021年理想の筋書きは…IBF王座を返上!?
井上尚弥 Photo By スポニチ
 先週はボクシング界でうれしいニュースが二つあった。一つはWBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(27=大橋)のラスベガス防衛成功、もう一つは中谷潤人(22=M.T)のWBO世界フライ級王座獲得。軽量級ながら井上のように倒して勝てる中谷は今後が楽しみな存在だ。
 ジェーソン・モロニー(オーストリア)を7回KOで下し、全米に“モンスター”を印象づけた井上の強さについては誰もが認めるところ。注目はいつ4団体統一を実現できるのか?だけだろう。実力的には間違いなく可能だと断言できる。大橋ジムの大橋秀行会長は次戦の対戦候補としてWBO王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)、指名挑戦権を持つIBF1位マイケル・ダスマリナス(同)の名を挙げたが…。山中慎介、井上拓真、岩佐亮佑らのスパーリングパートナーとして呼ばれていたダスマリナスでは井上の相手としては明らかに力不足で、対戦しても何のメリットもない。では、どうすべきか?

 ここからは推測…というより願望、あるいは妄想であることを先に断っておく。まずは、やたらと吠えてうるさいカシメロを退治してしまおう。米興行大手トップ・ランク社のボブ・アラムCEOの構想通り2月か3月に対戦。次に狙うのはWBCのベルトだ。弟の拓真を破ったノルディーヌ・ウバーリ(フランス)との対戦でも、ノニト・ドネア(フィリピン)との再戦でも盛り上がること間違いなし。タイミング的には東京五輪が終了した秋ごろか。

 IBF王座はカシメロ戦の前に一旦返上してしまえばいい。そうすれば、王座決定戦が組まれる。1位ダスマリナスは王座獲得のチャンスが得られるのだから文句はないはず。相手はIBF2位が空位なので、3位のポール・バトラー(英国)でもいいが、WBA正規王者ギレルモ・リゴンドー(キューバ)だったら面白い。それを井上のアンダーカードに組み込めば、興行としても盛り上がるはずだ。そして年末にIBF王座と4団体統一戦。仮に相手が誰であろうと、目の前に偉業があれば、井上のモチベーションも高まるだろう。会場はカシメロ戦とWBC王者との対戦は米国、4団体統一戦はぜひ日本で開催してほしい。バンタム級が井上を中心に回っている今、マッチメークは可能だと思うし、ファンが望む2021年の理想の筋書きではないだろうか。

 余談だが、カシメロには一つアドバイスしておきたい。好勝負を演じたいと思っているなら井上を怒らせないことだ。前日計量に遅刻して井上をイラつかせたジェイミー・マクドネル(英国)はメッタ打ちにされて1回TKO負け。公開練習を視察した父・真吾トレーナーを陣営の一人が小突いたエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)は2回で沈められた。バンタム級転級後、KOされていないのは常に紳士的で井上をリスペクトする言動を貫いたドネアだけ。モンスターに口撃は通用しない。日本には「弱い犬ほどよく吠える」ということわざもある。恥ずかしい負け方をしたくないなら、大口は慎んだ方がいい。(記者コラム・大内 辰祐)

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