プロボクシング前WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(36=帝拳)と陸上男子100メートル元日本記録保持者の桐生祥秀(26=日本生命)が19日、都内で開かれた伊藤園の「健康ミネラルむぎ茶 オンラインスポーツ教室」に参加し、体幹トレーニングやパンチの打ち方などを指導した。ともに関西と東洋大出身で、息ぴったりの掛け合いでオンライン教室を盛り上げた。
片方の足で立ち、もう一方の足を伸ばすなどさまざまなストレッチでも全くバランスを崩さない桐生に対し、村田は厳しい表情で取り組みながら「なぜ体幹トレーニングが必要なのか分かる」と実感した様子。ボクササイズでは基本のジャブとワンツーの打ち方を実践し、過去にボクシングトレを導入した桐生のパンチをミットで受けて「静から動への加速度が凄い。元々の瞬発力が別次元」と感心した。また、腰を痛めないように上体を持ち上げるのではなく徐々に下げていく腹筋運動や、体を一気に落として地面寸前で止める腕立て伏せも披露。子供への指導についての質問には「親がやるべきことは止めること。ケガをするので」と逆にブレーキをかけることが重要と指摘した。
4月にゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)とのWBA&IBF世界ミドル級王座統一戦に敗れてから進退については保留している。指導への興味を問われると「指導はフルタイムでやるべきで、片手間でできるものではない。世界戦前のメンタルなどアドバイスはできるが、指導するのは簡単ではないし、責任も凄く大きい。中途半端ではできないし、将来的な指導者もないんじゃないかと思っている。教えるのには本当の覚悟がないといけないし、やっちゃいけない」と話した。