井上尚弥が4団体統一戦へ10ラウンドのスパーを“解禁”「バトラー対策ですよ」

2022年11月19日 21:06

格闘技

井上尚弥が4団体統一戦へ10ラウンドのスパーを“解禁”「バトラー対策ですよ」
井上尚弥(左)と拓真(大橋ジム提供) Photo By 提供写真
 【プロボクシング・世界バンタム級4団体王座統一戦 ( 2022年12月13日 東京・有明アリーナ )】 WBAスーパー&WBC&IBF統一世界バンタム級王者・井上尚弥(29=大橋)がWBO同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座統一戦へ向け、10ラウンドのスパーリングを今週2回行ったことを明かした。19日は横浜市内の所属ジムで、弟の元WBC世界バンタム級暫定王者・井上拓真(26=大橋)と約90分間のジムワークを消化。トレーナー以外の選手は井上兄弟だけで、井上尚はシャドーボクシング、サンドバッグ打ち、ドラムミット打ちなどに取り組んだ。
 大橋ジムの大橋秀行会長によると、練習に集中してもらうため、今月から12月13日の興行に出場するプロ選手が練習する時間帯はジムの4階フロアを“貸し切り状態”にしているという。

 井上尚との一問一答は以下のとおり。

 ――試合まで残り1カ月。減量は始めたのか。
 「少し意識してやるぐらいの時期ですね」

 ――今回は調整で変更点がありますか。
 「自宅での調整ですね。それとジムワークと2本立てでやっているところです」

 ――大橋会長の判断で、ジム4階フロアは井上兄弟や興行出場選手の練習時間帯だけ“貸し切り状態”になっているが。
 「練習生や選手が多い時間帯にこうやって環境を整えてもらい、凄く励みになりますね」

 ――バトラー対策は。
 「ここに来てバトラーへのイメージをふくらませて今、やっている状況です。ここまでは、どれだけ自分が思ったように動けるのかを意識してやってきました。ここからはバトラーを意識して、微調整したいと思っています。1カ月を切って本格的に(対策を)ということですね」

 ――スパーリング相手は。
 「今週から(東洋太平洋フライ級王者)桑原(拓)とスパーリングして。それは完全にバトラー対策です。自分の知る限り、身近な選手でいうと一番似ていますからね。桑原もパートナーに入ってもらいました」

 ――試合展開のイメージは。
 「今日、しっかり考えてトレーニングして、何となくこうやって突破していこうというのが見えてきたかな。軽めのメニューだったからこそ考えてやりましたね」

 ――今週のメニューは。
 「今週はだいぶ追い込みました。月曜が10ラウンドのスパーリング、火曜は拓真と6ラウンドをマスで。木曜日もまた10ラウンドをやりました。金曜日はくたくたになってしまい、ジムワークだけは休みました。ただ心拍を上げるようなフィジカルトレはやったので完全休みではないです」

 ――8ラウンド以上のスパーは本当に久しぶりでは。
 「めちゃくちゃ10ラウンドは久しぶりですね。(17年9月の)ペッチバンボーン(タイ)戦で腰を痛めてから、あんまり長いラウンドはやらないようにしていたので。腰を痛める前は世界戦前に12ラウンドを入れていましたけど。今週は追い込もうと思って10ラウンドをやりましたね。昨日休んできょう調整したので、また来週から上げていきます」

 ――長いラウンドのスパーを消化した意図は。
 「それはもうバトラー対策ですよ。長いラウンドを意識しているので。自分が主導権を握りながら試合をつくって長いラウンドを動かないといけないと思っている。6月のドネア戦はドネアも来るし“来たとこ勝負”だったので、長いラウンドは考えていなかった。試合のつくり方はドネア戦とは違う。展開としては(20年10月の)モロニー(オーストラリア)戦に似たようなイメージを持っている。モロニーよりも気は強くなく、もっと動き回ると考えていますね。モロニーは気が強いところありますが、バトラーはちゃんと12ラウンド、自分のボクシングをするというものを持ち、判定で勝ち抜いてきたと思うので。(18年5月の)ロドリゲス戦も序盤にダウンを喫し、そこから判定までいったと思うので」

 ――バトラー戦に向けてモチベーションはどうか。
 「今回に限っては必ず取る、取りこぼさないことが必要になってくる。PFP(パウンド・フォー・パウンド、全階級を通じての最強ランキング)1位を取り、それにふさわしい試合をしなくてはいけない思いもある。それ以上に結果を出さないといけない。必ず4団体のベルトを取るという思いで試合をつくっていきたい」

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