天心、ボクシング転向は「強くてニューゲーム」「THE MATCHを超える熱狂を」

2023年02月09日 17:22

格闘技

天心、ボクシング転向は「強くてニューゲーム」「THE MATCHを超える熱狂を」
<那須川天心プロテスト>萩原コミッショナー(右)から合格証書を受け取り、笑顔の那須川(撮影・木村 揚輔)  Photo By スポニチ
 プロボクシングへの転向を表明した“キックボクシング界の神童”那須川天心(24=帝拳)が9日、東京・後楽園ホールで6回戦出場が可能なB級ライセンスのプロテストを受験し、合格した。
 ――スパーではラウンドごとに意識しているものが違った?

 「1ラウンド目は凄く硬かったけど、ラウンドが行くたびに慣れて。ボクシングがキックと違うところは3ラウンドを全力じゃないじゃないですか。だからラウンドを追えば追うほど違った動きをしないと通用しないし、そういう引き出しを見せたりとか。キックの時は相手に合わせることは一切しなかったけど、自分だけ速くてもダメだし、合わせるのも必要だし、そこがキックと違う奥の深さかなというのがあるので、スパーでも毎回違うような動き、引き出しや手札を増やす意識があります」

 ――3回を全力ではない戦い方はマスターできてきた?

 「探り探りですね。まだ完璧にできたわけじゃないですけど、コツはつかんだというか。すぐに完成形はできないので、徐々に作り込むしかない」

 ――今日の動き。

 「蹴りがないというのがまずそうだし、重心だったり、左右の動きだったり。前の手の種類。突くだけじゃなくて、誘ったり回したり下から撃ったり、いろんな体勢で打つ」

 ――デビュー戦までにどのへんまで。

 「ここまでにしたいというのはない。できる限り強くなる。自分のその時のMAXができるように、経験したり吸収したり。海外でトレーニングもしようと思っているので、昨日より今日じゃないですけど、毎日毎日、最高を更新できるようにしたい」

 ――手応えを感じたパンチは。

 「前の手ですかね。キック時代の時にもボクシングを教えてもらっていた葛西(裕一)さんからも“ジャブだ、ジャバーになれ。ジャブで全部制するようになれ”と言われていたので。前の手の種類を増やして、後ろはおまけじゃないけど、そういったつもりでずっとやっています」

 ――相手との距離感を意識したところは。

 「常に意識してますけど、距離設定が一番大事ですね。手を出す距離、出さない距離。空間を制するじゃないですけど、それもキックと違ったりするので、そこを鍛えてます」

 ――筆記試験の(間違った)3点は。

 「トランクスがスカート状でいい、みたいな。○だと思ったら×でした。キックではOKなんで。そこの違いをしれたのは、いい発見ですね」

 ――ボクシングの魅力は。

 「キックよりボクシングが凄いとは全く思っていなくて、両方歴史もあって素晴らしい競技ですし、どの競技でもちゃんと対応して極められるというところを見せたい。それが一番の動機というか、気持ち」

 ――目標にしたい選手は。

 「誰みたいになりたいとかは元々ない。自分の存在を高める。自分自身を強くして、ボクシング界も世間も盛り上げたい」

 ――選手として後楽園のリングに上がるのは久しぶりだが、初心に帰るという意味は。

 「最初からという感じですね。ゲームを1回全クリして、強くてニューゲーム。武器とか全部そろえて、そこからもう1回やり直す。その最初のステージといった感覚がある」

 ――強くてニューゲームだと、RTAみたいな。スピードクリアという感じ?

 「スピードクリアじゃないですけど、またちょっと違うものを手に入れなきゃいけない、自分の持っているものは最大限に生かしたいと」

 ――いつかまた東京ドームでというのは。

 「そういう熱狂を生みたいですよね。今まで見てくれた人が、一番の代表する試合は何だと聞かれたときに、THE MATCHと言いますよね。それを超すカードじゃないけど、そういう熱狂を生んで、さらにまた火をつけたいと思う」

 ――この選手を真似したいとか。

 「ホントないんですよ。キックでもそうだった。こういう選手のここを参考にしようとか、一部分を見ていいかなと思うのはたまにあるんですけど、それを全部真似しようとは思わない」

 ――階級は。

 「まだ決めてないですけど、バンタムかスーパーバンタムだと思う」

 ――ボクシングの練習で進化した部分は。

 「インパクトだったりタイミング。全然違うものができたのではないかなと。お客さんも、こんなパンチが打てるようになったんだとビックリすることは絶対にあると思う。ビックリさせられる自信はあります」

 ――デビュー戦の前に海外合宿は。

 「行こうかなと。ジムと相談して決めます」

 ――昨年のロサンゼルス合宿での収穫は。

 「そのときはまだ何も知らない状態で行ったんですけど、持っているいいものはいいとして、悪いところが結構たくさんあった。足の使い方とか、そこを直さなきゃダメだということで、1回戻ってきて、そこで徹底的にやりました」

 ――そこを直してもう1回行くのは楽しみ?

 「楽しみですし、向こうの世界ランカーとか強い人がたくさんいるので、拳を当ててみてどうかな、というのはあります」

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