「漫画はいつでも書ける」井上浩樹に再起を促した尚弥 アニメ映画での復帰決意には「アホか」

2023年02月16日 22:03

格闘技

「漫画はいつでも書ける」井上浩樹に再起を促した尚弥 アニメ映画での復帰決意には「アホか」
<スーパーライト級8回戦>井上浩樹(手前)の試合を観戦する井上尚弥(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 【プロボクシング スーパーライト級8回戦 ( 2023年2月16日    東京・後楽園ホール )】 前4団体統一世界バンタム級王者・井上尚弥(29=大橋)、元WBC世界同級暫定王者・井上拓真(27=同)のいとこで、元日本、元WBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王者の井上浩樹(30=同)が2年7カ月ぶりの復帰戦に2回38秒TKO勝ちした。パコーン・アイエムヨッド(27=タイ)から1回終盤にボディーからの左ストレート、2回には左のカウンターでダウンを奪った。
 試合直後、リング上で「ただいまって感じですね」と話した浩樹は「全ての調整が良くて逆に怖かったが、結果も良かった。練習も今までで一番だったので、報われなかったらどうしようと思っていた」と勝利の味をかみしめた。20年7月、永田大士(33=三迫)に7回TKO負けでプロ初黒星を喫し、日本王座から陥落して引退を表明。漫画家の修行をしていたが、尚弥から「漫画はいつでも書けるけど、ボクシングは今しかできない」と再起を促され、以前から悩まされていた腰痛や左手のケガも回復。さらに、ガールズバンドアニメ「BanG Dream!(バンドリ!)」の劇場版を見て心を動かされ、復帰を決意したという。尚弥からは「アニメを見て復帰ってアホか」と言われたそうだが、試合後には「とりあえずよかったな」と声をかけられたという。

 浩樹は“井上家”として尚弥や拓真と比較されてきたことに「今は比較されるような立場じゃない。比較されるぐらいのところまで戻らないと」と話し、目標を「世界王者」として「そこが目標じゃなければダメと思う」と決意を口にした。今後の方針は未定だが、「借りというか、恩を返さないといけない相手がいる。返させてもらう道もありかな」と永田との再戦に興味を示した。大橋会長も過去最高の練習だったと認め、「今までがひどかった。試合2、3日前に練習に来て、よく試合に勝っていた。井上家で一番才能があるのは浩樹。これからが楽しみ」と期待を寄せた。

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