重岡兄弟 ミニマム級W暫定王座決定戦へ着火!試合当日は熊本地震から7年 故郷に「明るいニュースを」
2023年04月15日 04:30
格闘技
この鬱憤(うっぷん)は試合で晴らす。身長は相手より2・5センチ低く、リーチも2・8センチ劣っていることが分かったが「ほとんど身長が変わらない相手だったのでめちゃめちゃやりやすそう」と気合十分だ。
世界初挑戦となった1月の試合では、3回のバッティングでIBF同級王者ダニエル・バラダレス(メキシコ)が続行不可能を訴え無念の無効試合になった。消化不良に終わっていただけに、この一戦に懸ける思いは強い。
試合が行われる16日は7年前に熊本地震の本震が発生した日。重岡兄弟の熊本市の実家も被災し、家の壁にひびが入り、水道も電気も止まった。熊本・開新高に通っていた銀次朗も1週間の車中生活を余儀なくされるなど、当時の状況は今でも鮮明に覚えている。
「たまたま震災と同じ日になった。勝って少しでも明るいニュースを熊本に届けるしかない」。故郷への思いを胸に、勝って使命を果たす覚悟だ。
《優大は相手印象「いいやつそう(笑)」》兄・優大もメンデスと初対面。「一瞬しか見なかったけど、いいやつそう(笑い)」と笑わせながら「リーチは俺よりあるし、たっぱ(高さ)もあるけど細い。ガリだな」と身長、リーチで上回る相手を全く気にかけていなかった。
試合にはシューズからグローブ、ガウンまで「好きな色」と話す「銀一色」にそろえて臨む。この日は、12日に染め直したと話す銀髪で登場するなど徐々に臨戦態勢を整えている。
16日で熊本地震から7年。「僕たちは熊本を誇りに思っているし大好き。(熊本県民を)少しでも喜ばせたい」と兄弟で故郷に吉報を届ける。