重岡兄弟 ミニマム級W暫定王座決定戦へ着火!試合当日は熊本地震から7年 故郷に「明るいニュースを」

2023年04月15日 04:30

格闘技

重岡兄弟 ミニマム級W暫定王座決定戦へ着火!試合当日は熊本地震から7年 故郷に「明るいニュースを」
<世界ミニマム級暫定王座決定戦予備検診>予備検診を終えフォトセッションを行う(左から)WBC戦のメンデス、兄の重岡優大、IBF戦の弟の重岡銀次朗、クアルト(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【ダブル世界戦 ( 2023年4月16日    東京・代々木第2体育館 )】 ダブル世界戦の予備検診が14日、都内で行われ、重岡兄弟ら4選手はいずれも異常なしと診断された。IBF世界ミニマム級暫定王座決定戦に臨む同級4位の弟・銀次朗は同級3位のレネ・マーク・クアルトと初対面。ニヤつくクアルトに対して怒りをあらわにし早くも闘志をむき出しにした。
 和やかな会場が一瞬にして殺気立った空気に包まれた。検診後の写真撮影に笑みを浮かべながら応じたクアルトに、銀次朗は怒りが沸点に達した。顔を少し紅潮させながら「ちょっとなめてますね。ニヤついていた顔を見たら分かる。腹が立った。火が付きました」と怒りをあらわに。兄・優大も「(自分の)相手のメンデスより、クアルトをぶん殴りたい。スイッチが入った」と弟を侮辱したような態度が許せない様子だった。

 この鬱憤(うっぷん)は試合で晴らす。身長は相手より2・5センチ低く、リーチも2・8センチ劣っていることが分かったが「ほとんど身長が変わらない相手だったのでめちゃめちゃやりやすそう」と気合十分だ。

 世界初挑戦となった1月の試合では、3回のバッティングでIBF同級王者ダニエル・バラダレス(メキシコ)が続行不可能を訴え無念の無効試合になった。消化不良に終わっていただけに、この一戦に懸ける思いは強い。

 試合が行われる16日は7年前に熊本地震の本震が発生した日。重岡兄弟の熊本市の実家も被災し、家の壁にひびが入り、水道も電気も止まった。熊本・開新高に通っていた銀次朗も1週間の車中生活を余儀なくされるなど、当時の状況は今でも鮮明に覚えている。

 「たまたま震災と同じ日になった。勝って少しでも明るいニュースを熊本に届けるしかない」。故郷への思いを胸に、勝って使命を果たす覚悟だ。

 《優大は相手印象「いいやつそう(笑)」》兄・優大もメンデスと初対面。「一瞬しか見なかったけど、いいやつそう(笑い)」と笑わせながら「リーチは俺よりあるし、たっぱ(高さ)もあるけど細い。ガリだな」と身長、リーチで上回る相手を全く気にかけていなかった。

 試合にはシューズからグローブ、ガウンまで「好きな色」と話す「銀一色」にそろえて臨む。この日は、12日に染め直したと話す銀髪で登場するなど徐々に臨戦態勢を整えている。

 16日で熊本地震から7年。「僕たちは熊本を誇りに思っているし大好き。(熊本県民を)少しでも喜ばせたい」と兄弟で故郷に吉報を届ける。

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