浜田剛史氏 重岡兄弟は序盤苦戦も攻撃組み立てたKOは素晴らしい

2023年04月17日 04:30

格闘技

浜田剛史氏 重岡兄弟は序盤苦戦も攻撃組み立てたKOは素晴らしい
同日同階級で世界王者となった重岡優(左)と重岡銀(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 重岡兄弟がダブルKOで史上初同階級での兄弟同日世界王座獲得を成し遂げた。IBF世界ミニマム級暫定王座決定戦で同級4位の重岡銀次朗(23=ワタナベ)が9回KO勝ちで初の世界王座を奪取。バトンを受け取った兄・優大(26=同)もWBC同級暫定王座決定戦で7回KO勝ちし、亀田興毅、大毅、和毅と井上尚弥、拓真に次ぎ、日本3組目の兄弟世界王者となった。
 【浜田剛史の目】銀次朗は序盤からパンチを振ってくる相手に対して下がらず、1回にダウンをもらった。そのまま打ち合ったら、相手ペースに巻き込まれそうだったが、焦らずにアウトボクシングに切り替えたのがよかった。4回以降は打っては離れ、相手のパンチを外して打つ。相手が来ないと右ジャブを突いて、左ボディーアッパーを出す。自分のリズムをつかんで7回にダウンを奪い、9回に仕留めた。

 優大は逃げ回る相手に対して序盤は顔を狙って強振し、なかなか当てることができなかった。5回に奪ったダウンは顔にタイミングよく左ストレートが入ったが、それ以降はボディー攻撃が効いた。6回にいい左ボディーが入り、7回に左ボディーで仕留めた。打ってこない選手を捕まえるには、ボディーを攻める必要がある。いい経験になったと思う。

 重岡兄弟はともに攻撃的な選手だ。今回対戦相手のタイプは異なり、2人ともいいスタートではなかったが、それぞれ攻撃を組み立てて最終的にKOできたのは素晴らしい。(帝拳ジム代表、元WBC世界スーパーライト級王者)

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